2006年6月27日 (火)

緑の大地 ブルガリア・ルーマニアへの旅

06bara バスを降りたとたん、なんともいえない甘い香りが体を包む。こんなにも濃厚で純粋なバラの香りに触れたのは生まれて初めての体験でした。
緑あふれる初夏のブルガリアの大地。その大地を東西に走るバルカン山脈の懐には「バラの谷」と呼ばれる地域があります。シリアのダマスカスローズを起源とするバラが見事に咲き誇り、あたり一帯がかぐわしいバラの香りに包まれる5月下旬から6月上旬、このあたりではバラの収穫祭が行われます。村単位で行われるこの収穫祭を見るために、私たちはパヴェル・バニャという村を訪れました。
 村に到着するとすでに祭りは始まっており、かわいらしい民族衣装に身を包んだ少女・少年たちが歌い踊っている姿が。バスから降りると、ブルガリアで歓迎の心を意味する丸い大きなパンの載ったお皿を持った女性が近づいてきます。あっという間に村人たちに取り囲まれ、気がつけば両手にこぼれんばかりのバラの花を受け取っていました。朝露に濡れたバラの花が一番香り高いため、バラ摘みは朝日が昇る前から始まり、日が昇りきるころには終了するそうです。手のひらに載せられたバラの花は朝露にしっとりと濡れていて、高貴で芳しい香りを芳醇に湛えていました。この地域で栽培されているバラの花は観賞用のものではなくバラオイルを抽出するための香り重視のもの。見た目の派手さはありませんが、小ぶりでピンク色をした花はなんともいえずかわいらしい。傍らで微笑む今年のローズクイーンも可愛らしい(毎年一人選ばれる。女の子にとってはとても名誉あること)。手を引かれるままに踊りの輪に加わり、そのままバラ摘みへ。村人たちは最初の一輪を髪に挿し、歌いながらバラを摘むといいます。バルカン山脈のふもとに広がる緑の大地、そこで歌いながらバラを摘む人々をゆっくり照らす朝日の光。心に染み渡る、平和で美しい風景でした。

バラグッズも充実。バラオイル、バラ水、バラクリームにバラジャム、バラ蜂蜜まで。女心をくすぐるものばかり。たくさん摘んだバラの花はホテルに持ち帰って枕元に置きます。バラの香りに包まれた深い眠りが旅の疲れを心から癒してくれました。残りの花びらはバスタブに浮かべ、気分はバラの花をこよなく愛したというクレオパトラ。
 陸路国境を越えてルーマニアへ。共産主義時代の無機質なアパートと、帝国支配化の歴史を物語る芸術的な建物の混在する不思議な町並みが広がります。2007年のEU加盟を目指して活気付いているこの国は、あちこちで様々な改修工事が行われました。それもそろそろ終盤に近づき、街は歴史的な風景を保ちつつ美しく生まれ変わっています。チャウシェスク時代、革命と激動の時代を乗り越えてきたルーマニアの人々は逞しく、明るく、また素朴で非常に魅力的でした。
 都市から離れたルーマニアの田舎町の美しさは想像以上のものでした。道を行く人々の交通手段は馬車!干草を山のように積んだ馬車に仲良く並んで乗っている老夫婦。畑から鍬を担いで戻る農夫たち。家の前のベンチではおばあちゃんとおじいちゃんたちが日向ぼっこをしながら井戸端会議。なんとも微笑ましい風景が続きます。
そんなのどかな田舎町に佇む珠玉の教会。見事なフレスコ画に覆われたその姿にため息が漏れます。抜けるような青い空の下、人々の信仰心が輝いているようでした。
 瑞々しい緑の大地がどこまでも続くやさしい風景に心癒された旅でした。 (宮澤 詩帆)

※バラ祭のツアーは例年5中旬~6月上旬に出発致します。

お陰様で本年のバラ祭もご好評のうちに終了致しました。来年のコースは2007年12月に発表致します。お楽しみに!

ルーマニア、ブルガリアのツアーはこちらから

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