優しい目をした楽山大仏
先日、「四川省世界遺産周遊 10日間」から帰国いたしました。このツアーは、名前の通り10日間という限られた日程で、四川省の世界遺産を隈なく見学できるという忙しい皆様には大変お勧めのツアーです。
日程の前半では、「楽山大仏」にご案内します。
楽山大仏は長江の支流である岷江、大渡河、青衣江が合流する地点にある、全長約71mで幅28mの弥勒菩薩です。世界最大の大仏で、奈良の大仏の約4.5倍もの大きさなのです。
まずは大仏の頭部を見学するために三百余段の階段を上ります。なにしろ71mですから、頭まで到着するのにも一苦労です。階段を上り終えたらそこには・・・見えました!楽山大仏の横顔です。いつの頃から始まったお呪いでしょうか、大仏の横顔の前で写真を取ると家庭が円満になると信じられているので、横顔の前には家庭円満を願う人々で長蛇の列でした。流石は世界最多の人口を誇る中国。写真ひとつ撮るのもままなりません。
頭部の見学の後は脚部の見学です。今度は別の階段をまた三百余段、下らなければなりません。階段を下り終えて、大仏の足元に立ったら・・・驚きました。足元に立つと、調度大仏と目が合うように設計されているのです。大仏は優しい、優しい視線で私を見つめます。心が洗われるようで、暫くその場を動けませんでした。大仏はこうして、1000年以上も人々を見守り続けてきたのでしょう。こんな素敵な大仏に守られている四川省の人々を、羨ましくさえ思いました。
このツアーは楽山大仏の他に、道教の霊山である峨眉山、山と湖の景色が美しい九寨溝や黄龍、2006年7月に新しく世界自然遺産に登録された臥龍のパンダ、などど、世界遺産が盛りだくさんです。
まだ四川省に足を運んだことのない方、来年は是非、四川省にお越し下さい。素敵な大仏や愛くるしいパンダ達が、首を長くして皆様の訪れを待っています。 (荒井 千穂)
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