星に一番近い島・イースター島
「ポリネシア人は南米からやってきた」と主張した、ノルウェーの考古学者トール・へイエルダールは自身の著書『アクアク』で、イースター島は“人が住んでいる土地としては世界で一番かけ離れた場所である。”と言っています。そして、“その住民の見ることの出来る一番近い陸地は、天空にかかる月や遊星である。”と。
そう、太平洋に浮かぶ孤島、イースター島は星に一番近い島。そしてそこに何百年も前から空高くそびえたっている石の巨像、モアイたちはまるでその一番近い陸地からやってきたかのように、一心に空を見据えそびえたっています。彼らはなぜ作られ、そしてなぜ突然放りだされてしまったのでしょうか?
今でも多くの謎を持つこの孤島。私は先日、この謎の島に添乗で行ってまいりました。イースター島での観光が4日とたっぷりの日程でしたので、お客様にはゆったりとモアイ様を拝み、思いを馳せ、ご堪能頂けたのではないかと思っております。モアイ倒し戦争でうつ伏せにされてしまったモアイの数々、日本のクレーン会社、タダノ興業によって立て直された15体のモアイが並ぶアフ・トンガリキ、唯一海を向いて立っているアキビのモアイ、そして、モアイの切り出し場であったラノ・ララクのモアイたち。モアイと言ったらイースター島。イースター島といったらモアイ。ですので、観光の中心はもちろんモアイ。様々なモアイに会いに行きました。
ただもちろん、モアイから少し離れてみてもこの旅の魅力がここイースター島にはございます。それは、冒頭でも少し触れましたが、暗闇に広がる星たちです。モアイを取り囲む謎解きに思考をフル回転させ、楽しい旅仲間とおいしい料理とワインに舌鼓。さぁ、それではゆっくり休もうかと立ち上がる頃、小さな島は静まり返り、空には満点の星空が…。そして、聞こえてくるのは寄せては返す波の音。日本の喧騒とした世界からやってきた私たちにははっとするほどの静けさと輝きが私達を包み込んでくれます。
残念ながら今回の旅行中は天候が思うようにはいかず、この星空を見ることができたのは、最終日のみでしたが、青空の下に威風堂々と立っているモアイと溢れるばかりの星の輝きをご覧いただける可能性が高いのは、イースター島が乾季の4月頃までとなります!どうぞ皆様、星に一番近い島で満天に輝く星空と、その宇宙と交信しているかのようなモアイの神秘と謎を今こそ体験されてはいかがでしょうか。 (尾形 美絵)
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