2006年12月 1日 (金)

美しさにかなうものはない。

Tcreport 黄葉美しいギリシャの大地を旅してきました。ところでギリシャでは、街を歩いていて、部屋に入って、なにかが違うことに気がつきます。「鏡が大きい。」どこの国にいっても、ほんの申し訳程度についているドライブインのトイレの鏡がここでは全身が映るほど大きいのです。トイレだけではありません。街の壁も姿が映るガラスタイプが多いし、ホテルの廊下などは全面鏡張りのところもありました。

この現象を説明するために、ギリシア神話で柱の一つとなっているトロイア戦争のお話をさせていただきましょう。お話はトロイアという国の王子様がギリシャの国のお姫様を略奪したため、ギリシャ軍が姫を取戻そうとしてはじまりました。ではなぜギリシャ軍はそこまで躍起になって彼女を取戻そうとしたのか。そしてなぜトロイアの王子様は彼女を奪ったのか。理由はこのお姫様、ヘレネーさんが絶世の美女だったからです。ただトロイアの王子様も元々の極悪人というわけではありませんでしたので姫を略奪したのにも理由がありました。事の発端は神様と人間の結婚式。新婦がテティスさんという女神様、新郎が人間の青年でした。このテティスさんも美しくて、やさしくてとても人気のある神様でしたから、ギリシャ中の神様が集まって盛大な結婚式が行われます。

しかしその時、ひとりだけお呼ばれしなかった神様がいました。「争いの神」エリスです。彼女はそれを恨んで結婚式のパーティー会場に「黄金のリンゴ」をほおりこみます。「世界一美しい女性へ」というメッセージ付きで。そうするとこのリンゴをめぐって戦いの女神アテナと結婚の女神ヘラと愛と美の女神アフロディーテの間でリンゴはだれのものかという争いが勃発しました。この時判断を下さなければいけない羽目になってしまったのが先のトロイアの王子様パリスくんです。それぞれの女神は自分を一番美しいとしたなら、どんな戦いにも勝てる力をくれるとか地上界を支配する力をくれるとかいうわけですが、結局パリスくんは女神アフロディーテ様が約束してくれた世界一の美女をお嫁さんにできる、という条件を選び、(日本の感覚ではこう選ぶでしょうか。)黄金のリンゴをアフロディーテ様にあげるのです。こうして世界一の美女を手に入れる権利を得たパリスくんはお嫁さん探しの旅にでて、ついにギリシャでヘレネーさんと出会い、すでに彼女は人妻でしたけれども自分の国に連れて帰ってしまった、というわけでした。

 さあこのお話の中に何度「美」という価値観がでてきたでしょう。このお話ひとつでもお分かりいただけるように2500年の昔から、ギリシャの人々にとって美しいかそうでないかということは大変重要な意味をもってきたのです。したがって自分を美しく保つために自ずと鏡も大きくなるというわけ。なるほどと思いながら10日間大きな鏡の世界で暮らしましたが私はどうも落ち着きませんでした。目の保養が必要になったらギリシャへいらっしゃってください。博物館へ行かなくても、ギリシャ彫刻さんが街を歩いておりますので。(増澤あずさ)

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