2007年1月26日 (金)

ガンダーラをご存知ですか?

070126 「ガンダーラ」をご存知ですか?

誰しもが何か分からずとも「ガンダーラ」という言葉を聴いた事があるのではないでしょうか?教科書や歌のフレーズで登場した記憶がありませんか?

「ガンダーラ」とは、古に栄えた仏教の中心地の名です。この地域は、インダス川とその支流に囲まれたペシャワル盆地を中心に、北側の山岳地帯にかけて広がっていました。これは現在のパキスタン北西辺境州中部に位置します。この地は紀元前から東西文化圏の交流の場でもありました。かの有名なアレクサンドロス大王の軍隊と玄奘三蔵もこの地を訪れたことがあります。

ここで仏教が繁栄したのは、紀元前1世紀から後5世紀頃。最盛期はカニシカ王の時代です。彼は仏教を手厚く保護したことで有名な王です。この時代にガンダーラ美術は開花し、現在も遺跡が残るタクティ・バイやタキシラなど多くの寺院が建立されました。

今回の旅では、タクティ・バイ、タキシラの両方を訪れましたが、なんと言ってもタクティ・バイの保存状態は極めて良好!!修復も一部されていますが、それでも残っている部分の多さには驚かせられます。

「タクティ・バイ」とは、「丘の泉/井戸」を意味しています。遺跡は小高い丘の上にあり、丘の頂上から2つの井戸が発見されたことに由来しています。少々きつい階段を上っていくと、そこには今なお、形を損なわない整えられた石積みが残り、目の前に迫ってきます。

かつて僧侶たちが暮らし、修行をした僧院、寺院の中心にそびえていたであろう主塔の基礎部分、信仰者によって納められた奉献塔の基壇、そして美しく残る石積みの壁・・・当時の暮らしを想像することが容易なほど、寺院の構造がはっきりと分かります。地下には瞑想室として使われていた部屋もありました。内部は薄暗く、ほのかな光が隙間から差し込むだけでした。その静寂の中で僧侶たちは瞑想を行ったのでしょう。遺跡の中をグルグルと歩き回り、最後にタクティ・バイを見下ろすことの出来る丘の上へ。少し急な砂地の道を上っていくと、眼下には遺跡の全貌とその奥に広がる開けた大地が見渡せます。

この遺跡の近郊から、ガンダーラの最高傑作と謳われる「断食仏陀」が発見されました。現在、その仏像はラホール博物館に収蔵されています。写実的に表現されるガンダーラ美術。浮き出た血管と肋骨、そして落ち窪んだ目・・・それはまさに断食の苦しさと意思の固さを感じさせるものでした。まるでそこに断食中の釈迦がいるようでした。

ペシャワールに残るガンダーラの遺跡や彫刻、そしてラホールに保存されている断食仏陀を訪ねて、ぜひパキスタンへとお越し下さい。素晴らしいガンダーラとの出会いが皆様をお待ちしています。(大町 章子)

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