2007年2月 7日 (水)

象が街を練り歩く!スリランカ・ペラヘラ祭体験記

P1280024 先日、常夏の国スリランカを旅してきました。到着は深夜となりましたが、真冬の日本とは対照的にスリランカはジトっと汗ばむ陽気でした。
まずは進路を北東へ。インドから伝来した仏教が、ここスリランカでは二千年の悠久の時空を超え、いまなお熱心に信仰されています。ときは、紀元前3世紀。かのアショーカ王の息子マヒンダ長老とデーワーナンピヤ・ティツサ王は、ミヒンタレーにて劇的に出会い、王は仏教に帰依します。こうしてスリランカは仏教が伝来した一番初めの国となりました。古代王朝が置かれたアヌラーダプラをはじめとして、各地には巨大な石造建築群、石窟群、聖なる菩提樹など仏教遺跡が多数見られます。なかでもムーンストーンの動物たちの浮彫りはいまなおその美しさを失っていませんでした。ところでスリランカのお寺の境内には(土の上でも!)下足を脱いで入りますが、どこでも終始きれいに掃き清める人、裸足で歩く敬虔な信者の姿が見られました。

仏教遺跡のハイライトはシギリヤ・ロック。あいにく今回は小雨の中となりましたが、かの有名な壁画シギリヤ・レディは懸命に登ってきた私たちに優しく微笑んでくれました。
 面白いのは、仏教と生活がつながっているという話でした。今から二千年も前に、ピラミッドに匹敵するほどの巨大な仏舎利塔を建造することには実は、ときの王にとって二つの意味があったというのです。ひとつはお釈迦様の聖骨を奉ること、そしてもうひとつは巨大な湖の造営。島国で農業国のスリランカには、灌漑用水が不可欠だったのです。 ヤーラ国立公園では、野生のゾウに孔雀、シカにイグアナ、野鳥の数々を目にすることが出来、楽しいサファリとなりました。
そして今回のツアーのハイライトはなんといっても、首都コロンボにてのペラヘラ祭を見ること。国内を周遊してきた旅も終盤、再び首都へと舞い戻った夜、ガンガーラーマ寺院を中心に、華麗な衣装に身を包んだゾウ数十頭と踊り子隊が街を練り歩きました。太鼓とラッパの音に合わせての迫力満点の踊りは、習得までに数年を要すると言われる伝統的なキャンディアンダンスにユーモラスな仮面の踊り、竹馬踊りと多彩で見ごたえ十分。約3時間の光のパレード、魅了されました。
  インドの南東に位置するスリランカは北海道の80パーセントほどの国土に仏教遺跡あり、2千メートルを超える山地とセイロンティーの茶畑あり、ヨーロッパ植民地時代のコロニアルな雰囲気漂う黄金海岸あり、知られざる見どころたっぷりです。ぜひ一度、お越しください。  (石堂 佐和 )

スリランカのツアーはこちらから

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