2007年4月20日 (金)

ギリシア、春の楽しみ

Osios_lucas2 先日、春の盛りのギリシアより帰国しました。

野には、ギリシアには数千種もあるというワイルドフラワーが咲き乱れ、ハナズオウは満開、木々は新緑に萌える季節。夏の青い青いエーゲ海のギリシアも魅力的ですが、この花の時期も素晴らしい。夏は長いけれども、花の春はこの時だけのものですから。

春。ギリシア神話では、冬の後に春が訪れるのは、豊穣の女神デメテルが、冥界の王ハデスのもとへ嫁ぎ、一年の4分の3を冥界で暮らす愛娘、ペルセフォネが地上に帰ってきたのを喜び、野に花々を、草木に若葉を芽吹かせるからだと言われます。

夏には乾燥し、冬には山々に白く雪が降るギリシア。古代より、春は人々にとっても安らぎであり、喜びであったのでしょう。

さて、キリスト教の最初の聖書はギリシア語で書かれ、教義はギリシア語で語られました。現在、ギリシアの国民の95%以上は正教徒と言われています。

キリスト教徒にとって、春の行事といえば復活祭。ギリシアではクリスマスをしのぐ一大イベント。国を挙げて盛り上がるときです。

正教の復活祭はカトリックのそれとは少し違います。

正教の教会に入るとよく目にする「キリストの復活」。そこに描かれているのは暗闇から力強く立ち上がるキリストの姿です。キリストは磔刑の後、暗い墓のそのまた下の地下の世界に降りて行き、そこからまた私たちのいる、地上の世界へと戻ってくるのです。

キリストの暗闇から光ある世界への帰還、冥界から地上へと戻ってくるペルセフォネ、冬を耐え抜いてまた芽吹く種子。そこに重なるイメージに、復活祭が元を辿れば土着の春祭りであったという説にも頷けます。

そして、復活祭の当日。

日付が替わるその時を、人々は真夜中、手に手にロウソクを持って待ちわびます。やがて、教会の中から外にいる人々へと光が徐々に広がっていきます。聖地エルサレムから運ばれた火がアテネへ、アテネから各地の教会へ、教会から人々へとロウソクからロウソクへ灯されていきます。夜に光が満ち、キリストの復活を国中で喜びます。

主は復活した!春がやってきた!!

私たち、通りすがりの異教徒でさえ、白いロウソクを手にその輪の中に立ち、春の訪れを共に喜び、感謝し、感動するひと時でした。(山岸 青霞)

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