2007年4月27日 (金)

アルジェリアからのメッセージ、一万年を越えて

0407id13 先日アルジェリアのツアー「タッシリ・ナジェールと望郷のカスバ、アルジェリア探訪 13日間」から戻って参りました。アトラス山脈以北、地中海沿岸の都市に人口の9割が集中し、以南には広大なサハラ砂漠が広がる、緑と海と土色の世界が同居する魅力あふれる国、それがアルジェリアです。

ツアーのハイライトはなんといっても一万年前から存在するタッシリ・ナジェールの岩絵です。この岩絵たちに会うために訪問者は皆力を振り絞り、ジープでも入ることの出来ない激しい岩山を乗り越えて行かねばなりません。現地ガイドを務めるトゥアレグ族の人々のみが知るというルートを辿り、ヤラ!ヤラ!(さあ、行こう!)という彼らの掛け声に追われながら、自分の何倍もあるかという奇岩を越え、タッシリ・ナジェールへ到達するのです。標高約1,800メートルの土砂漠が広がる荒涼としたその光景はまるで月面世界。ごく稀に降る雨と、激しい砂吹雪によって侵食されていった何十メートルもある奇岩が織り成す別世界に、一万年前の人々が記したメッセージが残っています。

岩絵からは当時の様々な様子が見て取れます。かつてこの地が緑と水で満ち溢れていた頃、キリンや象、ガゼルなどと共に人々は狩猟生活で暮らし、偉大な力を持つ自然に対し畏敬の念を抱いていました。やがて人々が家族や社会を持つようになり、家畜としての牛や山羊、母親と子供の様子などが描かれてゆき、そして、大地が乾燥し砂漠化が進むとともに、争いが増え砂漠の動物ラクダと共に放浪の生活へと移ってゆきます。また、人々の使用する道具が発達していく様子や言葉や文字が現れてくる様子なども見て取られ、人間の進化の段階が良く分かります。
しかし、数千年をかけて、人々が豊かな時代から水を追い求める砂漠の時代へ移行していったというその事実を、実際に荒涼としたタッシリ・ナジェールの地で目にすると、「人間ってなんなのだろうか・・。」「私たちは今、どこへ向かって進んでいるのだろう・・。」と考えずにはいられません。

一万年にわたる人類のメッセージをどのように受け取り、どのように解釈するか。それは人によって異なることでしょう。是非、あの別世界の様な空間で、彼らの言葉を実際にご自身の目で感じて頂きたいと思います。(尾形 真野 )

アルジェリアのツアーはこちらから

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