2007年4月10日 (火)

アルプスの輝く瞳、ブレッド湖

Bredlake 先日、スロヴェニアとクロアチアのツアーから帰国致しました。
このツアーは、毎日がハイライトのようで、見所が非常に多く、感激の連続です。
今回は、その中でも私のお気に入り、スロヴェニアのブレッド湖をご紹介させて頂きます。

“アルプスの真珠(瞳)”と称されるブレッド湖は、スロヴェニアが世界に誇る風景美。
ユリアン・アルプスの山並みに囲まれたその美しい佇まいは神々しくさえあり、心からの感嘆の声を発さずにはいられません。その湖面は陽光の加減によって色彩が変化していきます。木陰の部分はハッと息をのむほど鮮やかなエメラルドグリーン!現実離れした美しさを目の当たりにし、興奮冷めやらぬまま私たちは湖畔のボート乗り場へ向かいました。
独特の形をしたその伝統的な手漕ぎのボートは、「プレトナ船」と呼ばれ、それが湖に浮かんでいると、全体の風景にステキな趣きを加えてくれます。
船頭さんの櫂に操られたプレトナ船は、悠然と湖面を撫でるように進みます。その傍らを鴨たちが何食わぬ顔でのんびりと泳いでいきます。小鴨が親鴨を追いかける姿が愛らしく、思わず目を細めてしまいます。ボートに揺られ、湖上から眺める湖畔の景色、周囲の山々などの風景もまた表情豊かで素晴らしく、陸地から湖を眺めるとのはまた違った趣きがあります。何処を切り取っても絵になる風景とはこのことだと実感します。そして、その大らかでほのぼのとした光景の中に、いつしか自分たちも融けこんでいくような心地よさを感じるのでした。

約15分程経つと、湖のほぼ中心に浮かぶ「ブレッド島」に到達。まずは、島のシンボルでもある聖母マリア教会へ。その外観は、背の高いバロック様式の尖塔が印象的で、白亜の壁と黒の屋根のコントラストがシンプルながらも美しい。
中に入ってみると、意外と狭い内部空間に、面白いものを発見!黄金の祭壇の前の天井からロープのようなものが吊り下がっています。他の教会では目にしないものだけに、興味津々。実は、このロープは、真上に位置する鐘楼の中にある鐘と繋がっていて、下からは見えない教会の鐘を鳴らすことの出来る仕組みになっています。但し、容易に鳴ってしまうとその有難味が薄れてしまうからでしょうか?思い切り、身体ごと体重をかけてロープを引っ張り、左右に揺らさないと鐘は鳴りません。そして、この鐘を上手く鳴らすことの出来た暁には、願い事が叶うというのです!早速張り切って挑戦してみたものの、なかなか上手く鳴らせません。教会中に響き渡るその鐘の音を聞くには、どうやらコツが要るようです。最後には何とか鳴らせましたが、これで願い事が本当に叶ってくれれば幸いなのですが・・・。

その後はしばらく島から眺める周辺の展望を楽しみました。やはり、いち押しはブレッド城方向の眺めでしょう。湖畔に迫る湖面から約100メートルの崖の上に建つブレッド城は、見るからに難攻の場所に建てられた中世の堅固な城塞で、この城とその背後の山々と湖の風景もまた飽きることのない素晴らしさ!
再び同じ船頭さんの漕ぐ舟に乗って、湖畔の船着場へ、そして感動冷めやらぬまま、バスに乗り、美景との別れを惜しみつつ、湖を後にしたのでした。
世界で最も美しい風景と言われたら、ここブレッド湖をあげる人はきっと多いはず。
まだ訪れたことの無い方、是非この感動の風景の中に身を置くという体験を味わってみてください。 (江崎 映理)

スロヴェニアのツアーはこちらから

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