2007年5月 9日 (水)

アルワ女王の古都 ジブラ

070509_000 4月22日発「古き良きアラビア、イエメンへの旅 13日間」より帰国しました。

イエメンは、昔も今も変わらず伝統を守り続けている国。一歩踏み出せば、そこはもうアラビアンの世界が広がっています。

遡ること紀元11世紀後半、イエメン王国のスレイヒ王朝時代。イエメンの歴史史上2人目の女王、“アルワ”が登場します。

イエメンでは2人の女王が登場しますが、彼女はその1人。ちなみにもう1人は、シバの女王で知られる“ビルキス”です。

アルワ女王は、夫“ムッカラム王”の統治時代、国内視察へ行きます。視察後、サナアへ戻り、夫に、「見えるものは剣の光と野蛮な刀、それに槍の穂先のみです。」と言います。

そして今度は夫をジブラへ連れて行き、「見えるものは羊飼い、そして油とハチミツの壺を持ってる人、こうした人々の中で暮らすことがどれ程よいことでしょう。」と諭します。

こうしてムッカラム王は、首都をサナアからジブラへと遷都したという伝説も残っています。

その後、夫が病に倒れ亡くなると、彼女は女王として統治し、約50年間に渡り、ジブラを首都にイエメン王国を築いていきます。

今回の旅行で彼女の古都、ジブラの全景を遠くから眺め、実際にジブラの町に立ち寄りました。その時、彼女の気持ちにしみじみと共感させられました。まさにそこだけ時間が止まってるかのよう。人々も気さくに話掛けてくれます。

今現在でも、彼女の暮らしていた宮殿や彼女の眠るモスクが町の中に残っています。どれだけ市民に愛され、慕われていたかが伝わってきます。

ぜひ皆様も、ジブラへ訪れた際には、アルワ女王の言葉を思い出してみて下さい。きっと共感して頂けることでしょう。(河合宏美)

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