バラの宝庫・ブルガリア
「ブルガリア」と言えば、ヨーグルト?または相撲力士の琴欧洲を思い浮かべる方が多いと思います。でも、ブルガリアの代名詞とも言われるものがもう一つあります。それは香り高いバラの花!!皆様はブルガリアが世界全体の約8割ものシェアを占めるというバラ油(ローズオイル)の生産地だということをご存知でしょうか?
ブルガリアの中央を東西に走るバルカン山脈とスレドナ・ゴラ山脈にはさまれた一帯はバラの谷と呼ばれています。バラの谷とは、この地方が香油用のバラの生育に適していることを意味するもので、特にカザンラク地方では5月から6月にかけて100平方メートルあたり約80~100リットル降る雨と湿った空気を逃さない厚い雲、そして日中と夜の気温さなどの条件がマッチした結果、最高品質のバラが栽培されます。ここで収穫された薔薇からとったバラ油は、香水などの原料として加工され、フランスを中心に輸出された国で香水へと姿を変えます。世界的に有名な「イブ・サン・ローラン」や「シャネル」などの香水には必ずと言っていいほど、ブルガリアのバラ香油が使われているそうです。
毎年、バラの収穫期に合わせて年に一度6月第1土・日曜日にバラ祭り(ローズ・フェスティバル)が開かれます。弊社の5月下旬のツアーでもバラ祭に合わせた日程を組んでいます。バラ祭は、こじんまりとしていますが、バラ畑で地元の人々が民族衣装を身に纏い、フォークダンスを踊りながら歓迎してくれます。また、バラ畑では思う存分、バラを摘んで、その日は摘んだバラをお風呂の浴槽に入れて「バラ風呂」なんて贅沢なこともできます。 また、隣接する工場では昔、実際に使われていたバラの香油製造過程の蒸留釜や、現在のバラ香油製造工場をご覧頂けます。驚いたことに、現在の製造過程では、香油を搾取した後のバラの花びらを乾燥させ、アメリカのカルフォルニア州に寄生する虫の食料として輸出され、虫の糞を作物畑の肥料としているそうです。バラのどの部分も無駄にしないリサイクル方法にただただ感服しました。
お土産にはバラの香油、バラリキュール、バラ石鹸、バラ水などなど特に女性の方へのお土産には最適です。是非、来年はバラの香りに包まれたブルガリアへ行きませんか?
担当添乗員 米村
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