2007年6月13日 (水)

満月の夜、カシオン山で逢いましょう(シリア)

070613 5月末より、シリアとヨルダンを巡る旅に行ってまいりました。
映画『インディ・ジョーンズ最後の聖戦』の如く、岩の割れ目の果てに、突然バラ色の巨大遺跡が目の前に現われる、感動のペトラ遺跡。どんな金づちでも沈まない死海。2000年前のローマの遺構ジェラシュ、女王ゼノビア伝説の隊商都市パルミラなど。本当に毎日がハイライトで充実の9日間でした。

今回、旬なニュースといえば、シリア入国日が、大統領選の翌日だったこと。前大統領の父の逝去後、35歳で大統領に選ばれた息子ハーフェズ・アサド氏が、7年の任期後に2期目の再選を決めたのです。投票率約96%の国民投票で、97.6%の支持!というその数字にびっくり。若きリーダーは柔軟な思考で経済や国際通信等を飛躍的に発展させたことが人気の理由だといいます。どうりで街中、大統領の顔・顔・顔で張り巡らされていました。
そして6月1日金曜日。旅の最後の夜を、私たちはダマスカスのカシオン山で飾りました。
旧約聖書では「人類最初の殺人が起こった場所」として登場するカシオン山ですが、21世紀の今は、ダマスカスの街が一望できる素晴らしい展望所。夕食のレストランは一面のガラス張りで、目の前には、その言葉通り「光り輝く宝石箱」が広がっていました。おまけに大統領再選の祝祭はピークを迎え、眼下の広場では何十発もの花火まで上がっています。ふと見ると、大きくて黄色い真ん丸が夜空にぽっかり。そう、この日はちょうど満月だったのです。ありとあらゆるラッキーカードが全て揃った最高のシチュエーションで、私たちは最後の晩餐を満喫したのでした。
食事が終わって外に出ると、カシオン山の中腹はもの凄い車のラッシュ。イスラムの人々にとって金曜日は休日で、夏の暑い時期には、みんな家族総出でこのカシオン山に涼みに来て、夜通しピクニックを楽しむのだそうです。近くに、親戚一堂集まって音楽を奏で陽気に歌う一団がいたので、さりげなく近づいてみると快く迎え入れてくれ、素晴らしい歌と音楽を披露してくれました。何億ドルもしそうな夜景を前に、ダマスカスの人々と共に手をたたきあい、笑顔を交し合った贅沢な時間。こんな幸せな偶然に恵まれてしまうと、「やっぱり旅は止められないなー」と思ってしまいます。
余談ながら、シリアの現地ガイドさんは昨年の旅で知り合ったアメリカ人女性と、双方の家族皆の祝福のもと結婚されたそうです。国対国で問題があっても「愛があればノープロブレム」と力強く幸せそうに微笑んでいました。
テレビで取り上げられる様々な中東問題、それが事実であっても、その国に生きる全ての人々を物語る事柄ではありません。一人一人にこんな素晴らしい日々の営みがあることを、やはりその地を訪れて皆様にも実感してほしいな、と心から思いました。

担当添乗員 富永

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