中欧の宝石箱(ハンガリー、スロヴァキア)
先日、初夏のブダペストとプラハを訪れました。 ここ数年これらの都市では夏には記録的な猛暑となっています。しかし、新宿を歩き回るより不思議と暑さを感じないのは、内陸の乾燥した気候ということのだけではなく、二つの都市に共通した美しい景観--町の中央を悠々と流れるドナウ河とモルダウ河の作り出す景色のせいではないでしょうか。
ブダペストとプラハは地形だけでなく、中世から近代にかけての歴史も双子のよ うに似ています。 ハプスブルグ家の支配の時代には共にヨーロッパの中心都市として栄え、冷戦の時代には共産主義国となり、社会主義政権が倒れてからは、中世から残る荘厳な町並みを世界中から訪れる人々が後を絶ちません。
ここまで似ている二つの町ですが、実際に訪れると全く違った雰囲気を持っていることに気付くのです。それはまるで、同じ物質であるのに異なる色と魅力を持った宝石、サファイアとルビーのよ うです。
ブダペストとプラハの観光では、この違いを充分に楽しんでいただくための半日の自由時間がそれぞれあります。憧れの町で思い思いにお過ごしいただくことが出来ますが、私のブダペストでのおすすめは、なんといっても温泉です!
市内には歴史の深い温泉が幾つかあり、建物そのものも宮殿のような大変美しいものばかり。日本の温泉と違って、プールのように水着を着て入ります。市民の暮らしを等身大に見ることができますし、ツアーで海外を訪れてゆったりできる、なかなかできない体験です。
そして“百塔の街”と呼ばれるプラハでは、ぜひ街が一望出来るカフェでコーヒーを片手に、洗練された街に溶け込んでいただきたいと思います。細い路地に並ぶ小さなお店をふらりと覗くのも一興です。
今回私が添乗致しましたのは『チェコ、スロヴァキアの美都とハンガリーの大平原10日間』でしたが、このコースには二都市の他にも、南米の大自然を思い出させる広大なエメ ラルド色のブガツ・プスタ(草原)や、モラヴィアの真珠と称される中世の街テルチ、おとぎの城のような象牙色のフルボカ城、透き通った琥珀色のチェコのピルスナービールなどの楽しみがたくさん詰まっています。
まさに中欧の宝石箱を開けるような 毎日がワクワクするツアー、きっと皆様にもお楽しみいただけると思います。
担当添乗員 佐賀
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