悲しみの道で涙ぐむ~ヴィア・ドロローサ~(イスラエル)
今回の10日間のツアーでは、イエスゆかりの地を沢山おとずれました。
その中でも、イエスの生涯の最後は壮絶です。イエスが生きていた当時、彼はエルサレムで、ユダヤ教の教義を乱す者、ユダヤ人の王を名乗り人々を扇動する者との罪をきせられ、刑罰の中でも最も重い磔刑に処されました。キリストの受難です。十字架に掛けられる前には、鞭によって肉が剥がれ、全身が腫上がるまで打たれました。鞭で打たれて釘で十字架に貼り付けにされるとは、どんな苦しみだったのでしょうか。
イエスが鞭打ちにされた場所、重い十字架を背負って歩いた道には、イエスが十字架の重さに耐えられず手をついて倒れた場所、母マリアと会った場所、少女がイエスの顔を拭った場所・・・それぞれの場所が大切に残されていて、礼拝所や教会になっています。全部で14ヶ所、ゆっくりと立ち止りながら、イエスが十字架を背負って歩いた道を自分の足で歩きます。
皆様は、「パッション」という映画をご覧になったことはありますか?2004年アメリカ、メル・ギブソン監督の映画です。イエスキリストの受難と磔刑を描いたものですが、あまりの生々しい映像に、映画館で失神した人がいたという話もありました。私はこの映画を見たことがあったせいか、立ち止まる度に映画のシーンがよみがえり、イエスキリストの苦しみに涙ぐんでしまいました。まさしく壮絶、想像を絶する苦しみです。
なんだか暗いお話になってしまいましたが、二千年前にイエスが歩いた道ではあっても、現代の周りの様子は全く違っています。二千年前は何もなかった所にお土産屋さんなどのお店が軒を連ね、人通りもとても多いです。とれたてのざくろを絞って売るザクロジュース屋さんや、パン屋さんなどもあり、悲しみの道で、意外にも美味しい物に出会うことも出来ました。
そんな、現代の悲しみの道を歩きながらイエス・キリストの苦難を思う。聖地ならではの体験です。皆様も一度、訪れてみて下さい。
(安藤)
| 固定リンク
「中近東・北アフリカ情報」カテゴリの記事
- 技術の高さに感動の連続!イランの“古代のダム”へ(2017.12.19)
- 総面積四国の約半分!小さい島ながら歴史がつまった魅力あふれるキプロス島へ(2017.10.11)
- 3年ぶりの訪問!豊かな大自然と伝説の地へ(東トルコ)(2017.07.12)
- ツアー再開!4年振りにアルジェリアへ(2017.05.12)
- イランの新たな世界遺産を訪ねて(2017.04.06)
「世界の宗教情報」カテゴリの記事
- ウズベキスタンの古代仏教都市テルメズ訪問。故加藤九祚先生の功績にも触れました。(2017.10.24)
- 多様性の中の統一(インドネシアの宗教観に触れる旅)(2016.11.08)
- ドイツでロマネスク探し(2016.11.02)
- ルーマニアの祝日、聖母マリア被昇天祭(2016.09.09)
- お釈迦様の誕生日に行われる、釜山・三光寺の提灯祭り(韓国)(2016.06.07)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント