2007年10月25日 (木)

洞窟住居の町マテーラ(イタリア)

Amalfi 先日、『マルタ島・シチリア島と南イタリア 15日間』のツアーより帰国いたしました。今回のツアー、名前からもお察しできますように、南イタリアを横断、シチリア島をくるりと回り、マルタ島にまで行ってしまうという贅沢ツアーでございます。シーズンもひと段落し、大分観光客の足は少なくってきているものの、地中海の海の青さはもちろん健在。そして、やさしい陽光に包まれながらの観光はとても魅力的でした。

さて、今回のツアーでは12もの世界遺産を訪れましたが、その中のひとつ、マテーラでのお話を少々。長靴のつま先とかかとの間にあるバジリカータ州。このバジリカータ州は、なんと平坦な土地がわずか8.1%しかございません!あとは46.8%が山、45.1%が丘陵の岩肌むき出しの乾燥した山間の州になっております。そして、このごつごつした斜面に人が生きる術として作り上げたのが、“サッシ”。岩山や岩壁、石や岩を意味する『サッソ』の複数形が『サッシ』。つまり岩山の家々、洞窟式住居がずらーっと広がる、不思議、かつ奇妙な風景が今回訪れたマテーラの特徴です。

Matera 新石器時代、もともとあった自然の洞窟に人々が住み始めたのが、この街の起源になりますが、その後も、人々は渓谷にそって人工的に穴を掘り、崖の至るところに洞窟住居を作り、階段を作り、何層にも重なる住宅地を築いていったようです。しかし、近代化はもちろんのことこの町にもおとずれます。洞窟住居は衛生的にも十分ではなく、生活環境の悪化に伴い、政府は洞窟の上の方に新しい家を建設し、住民に洞窟を離れそちらに移り住むように働きかけます。そして、1967年、街から人々の話声はなくなり、廃墟と化してしまいました。しかし、その後、あまりにも不思議な光景ゆえ、このマテーラが1993年に世界遺産に登録され、再び人の笑い声が聞こえはじめることとなったのです。

現在、マテーラでは洞窟住居での生活を希望する人が増えてきているそうですが、特にアーティストの方々がこぞって希望し、洞窟の中はアーティストの方々の工房へと変化していっております。さて、今回マテーラの案内をしてくださった、現地ガイドさんもこのマテーラが大好きでこの洞窟住居に移ってきた人の1人。彼は5つほどの洞窟住居をくっつけ、自分の“洞窟住居”を造りあげました。そして、その一部をゲストルームにし『BED & BREAKFAST』を営んでいるそうです。そして、そんなガイドさんが今回私どものリクエストに快く応じてくれ、なんと彼の“洞窟住居”へ招待してくださいました!そのお宅のすばらしいこと!清潔感に溢れ、可愛らしい小物に溢れておりました。外から見れば、茶色一色で、不衛生観も否めないこの建物が、あれほどすばらしいお部屋に変身するとはまさに圧巻!とても味のある素敵な“洞窟住居”でした。

時代と共に近代化が進み、生活様式も人間も、様々なものが変化していきます。正にこのマテーラもいい例だと思います。しかし、やはりいいものはいい。味のあるものは、永遠に味がある。そして、人間はそういった所に価値を見出し、魅了されるものなのだなぁと実感したひと時でした。
南イタリアは太陽と海の碧さがとても印象的ですが、こういった渋い観光地もやはり見逃せません!是非、皆様も不思議な世界、マテーラを一目ご覧になってくさい。

(尾形美絵)

南イタリアのツアーはこちらから

追伸:カプリ島の青の洞窟にも入場できました。その一部の模様を動画でご覧下さい。

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コメント

どう魅力的だったのかその辺を詳しく載せてほしい

投稿: 初めてコメントします | 2007年10月28日 (日) 18時25分

ご意見ありがとうございます。
このブログでは、テーマや投稿者の個性を重視しておりますので、記事の主旨、内容や体裁が日によって異なると存じますが、ご容赦下さい。
頂いたご意見を参考に、より多くの方にお楽しみ頂けるよう、鋭意努力させて頂きます。
何卒よろしくお願い致します。

投稿: 管理人 | 2007年10月30日 (火) 11時20分

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