砂漠の民(シリア・ヨルダン)
水を見つけ、水を守り、水を引いて初めて町ができるので、現在であっても砂漠のオアシスのありがたさはひとしお。そして、住み人のいなくなったオアシスは荒れて、枯れて滅びていってしまうものです。
そんな砂漠で羊を買い、ラクダを駆る人々を、砂漠の遊牧民ベドウィンと呼びます。
私達旅行者が出会う場は様々で、車窓から見られる羊の群れを連れる人、観光地でラクダを引く人、お茶に誘ってくれる人…と様々です。
近年では政府の政策によってベドウィンも定住化が進み、羊はトラックで毎日遠くの牧草地へ出かけていっては草を食み、ベドウィン達もバイクに乗って砂漠を突っ切る高速度道路を走ってゆきます。
古来は隊商や巡礼者たちを護衛したり略奪したりしていましたが、最近は観光客相手の商売をする人が多いようです。織物やアクセサリー等の手工芸品の販売や、ラクダに乗せるサービス(ただ、遺跡を歩いているだけのラクダが絵になって写真を何枚も撮りました。)シリアのパルミラノ観光中、砂漠に没したかつてのオアシスで、照りつける太陽のしたカラカラに乾いた私達の元へ、バイクで冷たいジュースを売りにきたベドウィンのおじさん。商売上手だなあ、と言いながらも、見渡す限りの砂色の遺跡で飲む冷えた水の味はひとしお。
二千年の昔に、砂漠を越えてここへ辿り着いた旅人たちも、同じように甘い水を求めたのだろうかと、私たちも思いを馳せたのでした。
(山岸)
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コメント
ハルカさんお疲れ様でした。たいへんお世話になりました。シュクラン!このツアーでは思わぬハプニングでベドウィンの家庭訪問が体験できて「禍転じて福となす」ヨカッタです。
投稿: nob | 2007年10月 5日 (金) 03時58分
nob様
この度のご参加ありがとうございました。
早速お写真も送っていただき、ありがとうございます。
砂漠の真ん中で随分お待たせしてしまいましたが、
ベドウィンのお宅訪問をお楽しみいただけたのは不幸中の幸いでした。
突然日本人がやってきたのに、戸惑いながらも歓迎してくれる、旅人に親切なベドウィンの人たちらしさも見られました。
クッキーをほおばる子供たち、かわいかったですね。
それでは。またご一緒できますのを楽しみにしています。
投稿: 山岸 | 2007年10月 5日 (金) 12時44分