2007年10月 5日 (金)

二千年前の名画(チュニジア)

Hamamet 先日、「チュニジア周遊 10日間」のツアーより戻りました。10日間でチュニジアの魅力をぎゅっとつめた盛りだくさんのツアーです。

チュニジアといえば、フェニキアが植民市として建設したカルタゴが有名ですが、現在チュニジアに残っている遺跡のほとんどはその後に来たローマ時代のものです。ローマはチュニジア各地に都市を作り、その遺跡は今でも保存状態よく残っています。
 

ローマの遺跡の中でもチュニジアで特に素晴らしいのがモザイクです。チュニジアには世界一のモザイクを誇るバルドー博物館があります。床から壁まで様々なモザイクで埋め尽くされています。当時の狩の様子から、魚釣りの様子、生活がありのまま描かれています。これらモザイクをよく見ると、細かい石が一つ一つはめこまれています。その石は彩色したものではなく、天然の切り出した石そのものです。赤、緑、黄、青、色とりどりの石を使って作られています。そして、一つ一つの石は小指の先ほどの大きさ。モザイクの大きさは一つの部屋を敷き詰めるほどですから、このような小さな石で作るにはどれだけ時間がかかったことでしょう。その細かさと精密さには驚きと感動を覚えました。

Mozaiq_tun 博物館だけでなく、実際遺跡にもモザイクは残っています。チュニスより車で3時間、ブラレジアという遺跡がありますが、ここには地下都市があり、家々の床には当時のままのモザイクが残っています。モザイクのモチーフは生活以外にもローマの神々が多く描かれていますが、ここにアンフィトリテのモザイクという作品があります。このモザイクはとても大きなものですが、石の色の濃淡が細かく分けられていて、そのおかげで立体感があります。このモザイクを目にし、言葉を失いました。体のふくらみや絵の奥行きが2000年も昔に表現されていたのです。

このモザイクの芸術の素晴らしさを是非、皆様にもお見せしたいです。チュニジアはこのモザイクだけでなく、イスラム的な町並み、様々な映画の撮影に使われるようなサハラ砂漠、砂漠のオアシス、そして原住民達の洞窟住居など、魅力は満載です!是非一度いらしてみてください。

(佐々木聡)

チュニジアのツアーはこちらから

|

中近東・北アフリカ情報」カテゴリの記事

世界の芸術情報」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。