南半球のフラワーショー(ニュージーランド)
さてこう書きますと、そもそもエラズリーフラワーショーとはなんぞや??と思われた方も多いはず。“フラワーショー”というのだから、フラワーショー。はい、お花の祭典です。さぞ沢山のお花が展示されているのだろうと、おそらく誰もが思うでしょう。ですが...残念ながら(?)一般的に言うフラワーショーとはちょっと違うんです。フラワーショーというよりは大きな大きな園芸展。しかも、“国際”園芸展でございます。
もともと、このエラズリーショーは、1994年にオークランドのロータリークラブのメンバーの方々がイギリスのチェルシーのフラワーショーを真似て開催したチャリティーイベント。当初はエラズリーと呼ばれる街にある競馬場を借りて園芸展を開いておりましたが、年々その規模が大きくなり、98年に現在行われているオークランドのマヌカウ市の植物園で開催されるようになりました。毎年、国内外から7万人以上の人が訪れ、13年目にして70万ニュージーランドドル(日本円にしておよそ6,700万円以上)のチャリティー金を集めております。
会場の中はどうなっているかと申しますと、5.5ヘクタールある植物園がファッショナブルなガーデンと様々な花たち、そして数々の園芸品でうめつくされております(食品関係もまた多し)。ファッショナブルなガーデンと書いても、非常にイメージがわかないかと思いますが、イメージ的には高級ホテルの中庭なんかをイメージして頂くと分りやすいかもしれません。正に人工的に造られた庭。でも魅了されるのは、完璧なまでに整っているからかもしれません。ひとつひとつの庭がアート。ブラジル、リオのカーニバルに参加する人たちは1年をカーニバルのために過ごすといわれますが、このエラズリーフラワーショーに“庭”を出展する人たち(アーティスト)は、きっと、1年をこのために過ごしているのでしょう。繊細で、美しい庭の数々です。また、今年は、生け花の展示場も興味深いものがありました。假屋崎省吾もびっくり(?)のモダンな生け花がどどどんと展示されてあります。“繊細な美”というよりは、大胆で奇抜な美。日本ではあまり見ないような花も多く使われておりましたし、花であしらった着物美人の姿も興味深いものでした。
オランダのような“フラワーショー”を期待してやってくるとがっかりするかもしれません。ですが、“園芸展”と思って来場すれば必ずお楽しみいただけること間違いなし!1年に一度の南半球最大の花の祭典。是非来年足を運んでください♪もちろん、この花の祭典を逃しても、野生の“フラワーショー”が皆様の目を楽しませてくれることでしょう。
(尾形美絵)
| 固定リンク
「オセアニア情報」カテゴリの記事
- 太古の大自然、オーストラリア・ブルーマウンテンズ国立公園(2017.12.08)
- ユニークな“泥人間の踊り”(パプアニューギニア)(2017.12.06)
- 島国なのにグルメの代表はヘルシーな牛肉!(バヌアツ)(2017.10.26)
- 地上の南十字星(サザンクロス)を探す旅へ(オーストラリア)(2017.10.17)
- オーストラリア、ロットネスト島のクオッカを愛でる(2017.10.13)
「世界の自然情報」カテゴリの記事
- 青きドナウの果てに出会った景色(2017.11.10)
- 今話題の絶景、氷のトンネル(アイスランド)(2017.09.22)
- インドでサファリ!?(2017.03.07)
- 1度で5度美味しい!ウユニ塩湖を満喫(ボリビア)(2017.02.15)
- きつかった!でも行ってよかった!!セコン湖ハイキング(ネパール)(2017.01.10)
コメント