2007年11月 2日 (金)

巡礼の道(スペイン・フランス)

Camino 先日「ル・ピュイから聖地サンティアゴへ 12日間」のツアーから帰国しました。フランスのル・ピュイから、スペインの聖地サンティアゴ・デ・コンポステラへの約1600キロの巡礼路を主にたどり、道中のロマネスク芸術などを楽しみながら進みます。ツアー中は巡礼路や、そこに点在する巡礼路教会などを訪れ、実際の巡礼の姿を度々目にする。それぞれがそれぞれのスタート地点を持ち、長く険しい道のりを、遥か遠くの聖地サンティアゴを目指す。そんな彼らを目にすると、巡礼の意味を考えずにはいられない。

例えばル・ピュイの道:全長約1600キロの道のりは、一日平均25キロ歩いて2ヶ月強かかると言う。巡礼路に点在する巡礼宿は安くて5ユーロから宿泊可能。そして貧しい巡礼は無料で泊まる事も可能らしい。もちろんホテルと呼べる場所ではない。ベッドが無くて床で寝ることだって良くある話。夕食はスープとパン、ランチは簡単なサンドイッチ程度と極めてシンプルな食事をしつつ、巡礼達はそれぞれの思いを胸に聖地を目指す。

その目的はあるのだろうか。中世と変わらず、天国への切符を手に入れるために巡礼を果たす者。何かを吹っ切ろうと巡礼に踏み出すもの、一生に一回のイベントとして人生をかける者、神への感謝の表現とする者、人生最大の達成感を求める者など、多くの巡礼が今も聖地を目指している。サンティアゴの大聖堂では、さすがゴール地点と言うべく、数多くの巡礼を見ることが出来る。大聖堂で行われるミサでは、巡礼を果たした者達が感動を分かち合い、涙し、そして新たな人生のスタートを迎える。

きっと巡礼を果たしたものにしか感じられない、言葉では表現出来ない何かがそこにはあるのだろう。2ヶ月以上も毎日歩き続ける旅。ホテルらしいホテルは都市にしかない。並大抵の気持ちでは到底果たす事の出来ない夢の世界が見えるのだろう。今回のツアーでは、そんな巡礼路に点在する数多くの素晴らしいロマネスク彫刻、壮大なゴシック大聖堂の観光がメインではあるが、世界各地からサンティアゴを目指して歩く巡礼者達とどの場所でも出会った。なんだかバスで走るのが恥ずかしい気持ちにもなったりしたが、みんな相互に笑顔で「Bon Camino!(良い巡礼を)」と挨拶を交わす。もちろん私たちも例外ではなく、同じ目的を果たす中途にいる仲間だ。こんな多くの出会いを肌で感じられるツアーは多くはない。

(関口洋)

北スペイン・フランスの巡礼路を辿るツアーはこちら(例年翌年分を12~2月に発表)

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