2008年3月10日 (月)

ヒツジ達も衣替え?晩夏のニュージランド

Sheep_2 先日ニュージーランドのツアーより帰国しました。
赤道をはさんで日本と反対側に位置するニュージーランドの季節は晩夏。とはいえ、南北に長い国を縦断して行きますと、南部では既に秋の気配が漂い、他方北部では鮮やかな光の元で街を歩く半袖の人たちも多く見かけました。

さて、街を離れた牧歌的な郊外では、人の姿や車の影はまばらとなってきます。

Sheep_1 住民の数よりもひつじの数の方が多いと言われるニュージーランド、そのかわり、ひつじ達の群れをよく見かけます。今は、毛刈りシーズン真っ只中なので、もこもこの暖かそうな羊毛に包まれたひつじもいれば、すっかり丸裸のひつじもいます。毛を刈られた直後のひつじ達は、一見するとヤギと見間違うほどスリムになってしまっていますが、これからまた毛が伸びていき、本格的な冬がやってくる頃にはまたもこもこに戻っているのだそうです。

ひつじは、200年ばかり前にヨーロッパの人たちがニュージーランドに持ち込んだ外来種ですが、ひつじがのどかに草を食む景色は、今やニュージーランドを代表する景観の一つとなっています。
青白く輝く氷河、トルコ石ブルーの湖、荒々しい火山、海、澄んだ水の河川、羊歯の艶やかな緑…ニュージーランドの美しい大自然と同じだけ、どこまでも続く農地の緑の濃淡は私達を魅了し、そこにアクセントを添えるのはひつじたちの愛らしさです。

元来哺乳動物のいなかったニュージーランド。人類がやってきたことにより滅んでしまった生物も数多くいます。今も絶滅の危機に瀕する固有の鳥や植物達を尊びながらも、人の手が作り上げた牧歌的な景色を美しいと思うのは、日本の里山を愛でる気持ちに通じるものがあるのかもしれない。そんなことを考えながら、ひつじ、牛、馬、ヤギ、鹿、ダチョウ、アルパカ…と、ニュージーランドの旅はいろんな動物の牧場を車窓に眺め、原生林を守り受け継ぐ、国立公園を目指します。

(山岸青霞)

ニュージーランドのツアーはこちら

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