2008年4月 4日 (金)

バレンシアの火祭り

Valencia_fallas2 3月、バレンシアの火祭りの添乗に行ってまいりました。
旅はマドリッドから始まり、アーモンドの花咲く中東部スペインの小村にゆっくり滞在したり、ドン・キホーテ縁の土地土地を巡って、バレンシアを目指します。
地中海に面したバレンシアに近づくにつれ、道路わきに見えるアーモンド畑の景色はオレンジ畑へと姿を変えます。この季節のオレンジ畑には、艶やかな緑の葉の中に鮮やかなオレンジ色の果実が実り、同じ枝には新しい白い花がほころび、あたりに甘いにおいを漂わせています。

そんなバレンシアの町が一年で一番盛り上がる一夜が、聖ホセ(聖母マリアの夫ヨセフ)の日の火祭りの夜です。

Valencia_fallas_2 火祭りの期間中、見上げるほどの大きさの張子人形が町の主な広場ごとに飾られます。その広場を中心とした地域住民が構想・製作に1年を費やし作った人形は、いずれもユーモラスな姿で世相を風刺しています。
火祭り本番の前日に、民族衣装を身に纏ったバレンシアと周辺の住民が聖母マリアの人形に花を捧げるために行列をします。眩しい陽光の元、若いお嬢さんはもちろん、乳母車でうとうとする赤ちゃんまでもが祭の主役を楽しんでいるようでした。

そして、火祭り本番の3月19日晩、張りぼて人形に爆竹が巻きつけられ、ビルの谷に響く花火と共に火がつけられ人形はあっという間に燃え上がってゆきます。わずか5分ほどの間に、真っ黒な空を焦がすように燃えてゆく人形に、人々は新しい1年のために、願いを託すのだといいます。

火祭りの熱狂と共にバレンシアの春の幕は開け、紺碧の海が眩しく輝く海がやってきます。太陽に愛される国のベストシーズンの始まりです!(山岸青霞)

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