スペイン再発見
4月の北スペインへ行ってまいりました。
丁度季節の変わり目で、ピレネーの峰々は雪を頂き、平野部には菜の花やエニシダ、エリカなどの可愛い野花が咲いていました。
瑞々しい緑の北スペインの旅は、大自然、ひっそりと佇むロマネスク教会、巡礼路に発展した街々にそびえるゴシック教会などなど、毎日見飽きること無い魅力に溢れています。地方の小さな町にも歴史と小さな教会があり、どこもそぞろ歩きが楽しいところです。
ガリシア海に程近い、サンティアーナ・デル・マールもそんな小さな町の一つです。かつては貴族の別荘地であり、今でも豪奢な佇まいの屋敷が軒を連ねています。その多くは、今はホテルやレストラン、お土産屋として使われています。
酪農も漁業も盛んで、石器時代から人類が生活したこのあたり(有名なアルタミラ遺跡は、この町から僅か2㎞のところに位置しています)は今でも大地や海の幸に恵まれています。チーズやミルクチョコレート、アンチョビや魚の燻製などもお土産屋通りを賑やかにしています。
私達が訪れた頃は丁度、藤や八重桜が花盛りで、石畳の小さな町が、いっそう可愛らしく思えました。
北スペインはフランスやイタリアなどのヨーロッパに近く、開けていたことと、農業などが盛んであったことから、食べ物が美味しい所でもあります。また、色々な地方を横切っていくツアーでは、各地の郷土料理が頂けます。ピレネー山脈の懐、アイギストルテス国立公園近くで頂く、ウズラの香草焼も手羽先のような食感で、美味。マスのナバーラ風は、マスの腸を取り、そこに生ハムを詰めて焼いたものですが、ハムの酷と塩っ気が意外なほどマスと合い美味しいのです。
広いスペインは各地方ごとに異なる魅力に溢れています。世界遺産の数もイタリアに次いで世界で2番目の多さを誇り、まだ見ぬ小さな町や、隠れた教会や山との出会いがまだまだあります。どうぞ今度はスペイン再発見の旅へ。まずは北スペインから始めてみませんか。(山岸青霞)
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