トレドの聖体祭(スペイン)
先日、「華麗なるスペイン紀行」より戻りました。まさにスペインのハイライトを巡る決定版!といったツアーで、余すことなくその魅力を堪能して参りました。
今回の見所は、1年に1度外に持ち出される、「アルフェの聖体顕置台」と呼ばれる宝物を見物できるトレドの聖体祭。普段は大聖堂の宝物室に保管されている逸品で、ドイツ人エンリケ・デ・アルフエによって作られた金銀・宝石を散りばめた豪華なみこしです。本日は、その様子をご案内したいと思います。
「もしスペインでたった1日しか時間がなかったら、ためらわずにトレドを見よ」と言われる程、スペインの歴史と文化が凝縮された町。三方がタホ川の深い峡谷で守られている高台に位置し、大聖堂、数々の教会や尖塔が印象的な町並みを作っています。見る人に強烈な印象を与える都市のパノラマは『トレド風景』 という題名でエル・グレコよって描かれているほどです。
トレドは、スペイン・カトリックの総本山を擁する事もあり、各地で行われる数多い聖体節のお祭りの中でも最も盛大なものとして知られています。
聖体祭当日、朝からシトシトと雨が降っており、聖体顕置台が運びだされないのでは?と懸念されましたが昼頃には太陽が顔を出し始め、一気にお祭ムードへ。この日集まった観客は約5000人。その様子は、元旦の初詣といったところでしょうか。パレードが始まるまでの間、家々のテラスを眺めてみると色とりどりの天幕が目に付きます。手作りで施された刺繍だそうで、街並みに華やかな印象を与えてくれていました。そうしている間に、何発かの銃声が町中に響き渡ります。これが、聖体顕置台が大聖堂から持ち出されたという合図。いよいよ赤、青、緑の装束をまとったカトリック僧が街中を練り歩きます。その様子は日本のお神輿のよう。一気に観客のテンションは高まり、涙が止まらない信者の方々も多くいらっしゃいました。我々ツアー一行は、多くの観客がいる中で、大変ラッキーな事に最前列で見学!(ちなみに10列くらいになっていました)
カトリックの方々を差し置いて、こんないい場所で見学してもいいのかしら、、なんて話しつつ1年に1度の聖体祭を楽しんだのでした。また、今は初聖体拝領の時期でもあり、ウエディングドレスの様な可愛らしい衣装を身にまとった女の子たちと各都市で出合ったのも印象的でした。
まだまだ観光シーズンの続くスペイン、是非足を運んでみてはいかがでしょうか?(峯島)
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