2008年6月18日 (水)

聖地巡礼で聖人気分!?

Camino_1 先日、心身ともに清らかになって「ル・ピュイから聖地サンチャゴへ 12日間」から帰国しました。キリスト教三大聖地のひとつ、サンティアーゴ・デ・コンポステーラを詣でてきたのであります。

「巡礼」と言うとどうしても、「苦行の旅」というイメージが浮かんできますが、もちろんユーラシアで行く旅は違います。道中では、石組みの鄙びた家々が並ぶ小村を散策したり、素朴なロマネスク彫刻で彫り込まれた教会・修道院などを訪れ、フォアグラや帆立貝など各地の美食を味わったりと寄り道の楽しみは尽きません。今回は途中ピレネー山脈を越えて、聖地まで計1,000km以上にわたる巡礼の旅でした。

Camino_2 この道中で私が一番印象的だったのは黙々と聖地目指して歩き続ける巡礼者の姿でした。ピレネー山脈を越えると巡礼路が一本になり、道行く巡礼者の姿も増えてきます。ヨーロッパ内ではフランスやドイツ、遠くはポーランドや北欧から、果ては南米コロンビアからやってきた巡礼者もいます。

初夏のスペイン北部では強烈な太陽にさらされる日や冷たい雨に打たれる日もあり、天候は目まぐるしく変化します。そんな状況下で15~20kgもある自身の荷物を背負い、野を越え丘を越え、未舗装の巡礼路をひたすら歩き続けるのです。最初のうちには単なる好奇心から巡礼者を眺めていましたが、そのうちに、黙々と歩き続ける巡礼者が何だか格好良く見えてきました。初めての巡礼の姿に大騒ぎしていた車内もいつの間にか静まり返っていて、皆じっと食い入るように巡礼者たちを見つめています。何故だか、彼らのひたむきな姿には不思議と惹かれるものがあるのです。そして、最期には大地を踏みしめ、巡礼路を歩いてみたいという衝動に刈られます。

実は、コースによってはツアー中に巡礼路を体験的に歩く機会があります。私たちツアー参加者は高低差の最も少なく、短い区間を最小限の荷物で歩くのですが、実際に歩くことによって、ほんの僅かな荷物の重さの違い、なだらかな坂道でも、仮に長時間・長期間にわたって続くとしたら、かなりしんどいことが容易に想像できます。
(個人的な運動不足もありますが・・・。)

Camino_3 歩きながら、時々立ち止まって道端に咲く野花を眺めたり、各地からやってきた巡礼者と交わす挨拶、ふと青空を見上げて深呼吸してみたりと、バス移動では決して味わえない、爽快感があり、歩くことでしか実感できない巡礼路の厳しさにも触れることができました。

苦あり楽あり、見ごたえ満載の北スペイン巡礼路の旅。皆様も一緒に聖地サンチャゴを目指しませんか?(上田)

北スペインのツアーはこちらから

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