「時の流れ」を忘れさせる、ホロンバイル草原(中国・内蒙古自治区)
ツアー3日目の夜、チチハル駅から寝台車に乗り込み、車内で一眠り。チチハル駅を出発してから9時間ほどたち、朝、目覚めると、車窓にホロンバイル草原が広がっていました。内蒙古自治区の最北端の町、満洲里(まんしゅうり)までは、あと2時間。ハイラル駅~満洲里駅間の車窓に広がるのどかな大草原、馬や羊、遊牧民の移動式住居を目にすると、そこが中国であることを忘れてしまいます。列車内に吹き込んでくる朝の冷たい風、線路を走る列車の音が、バスの旅とは異なる情緒を味合わせてくれます。気分はまさに「世界の車窓から♪♪(テレビ番組)」です。
ツアー5、6日目にはホロンバイル草原をバスで駈け抜けます。私たちは、風向明媚な景色で知られる金帳汗(きぷちゃくはん)蒙古部落を訪ねました。そこはなだらかな丘陵地帯(草原)が続き、草原の真ん中に、緩やかに蛇行した川が流れています。水を求めてやってくる数えきれないほどの馬や羊たち・・・。草原では水のある場所に動物たちが集まります。まさに、緑と動物たちが織りなす「絵に描いたような楽園」という言葉がぴったりです。さらに、ツーリスト用キャンプでモンゴル相撲を見たり、モンゴル族の伝統的な楽器「馬頭琴(ばとうきん)」の演奏を聴いたりしながら、内蒙古の伝統にも触れました。
私が感じる草原の良さとは、草原にいると、「知らず知らずのうちに時間の流れを忘れ、自分が無になれること」です。それは、世界一、時間に正確で、時間に追われることが当たり前となった日本の生活と対極にあり、日本では決して手に入れることができないものでもあります。
草原で体験できる最高の瞬間であり、ホロンバイル草原はそうした「空っぽの状態」がとても心地よく感じられる場所です。(栗山)
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