2008年7月15日 (火)

超古代文明の謎に迫るマルタへの旅

Tarxien 地中海の中央にぽっかりと浮かぶマルタ島。淡路島の3分の2程の大きさのこの島にはピラミッドを超える古さの巨大文明の痕跡が残るのをご存知でしょうか。新石器時代、シチリア島から海を渡ってきた人々がマルタに住んだ最初の人類だといわれています。彼らは巨大な石灰岩を用いて独自のデザインの神殿を造りました。巨石文明との繋がりを感じさせるそれらの神殿はストーンヘンジよりも遥かに古い歴史を持ち、あのピラミッドよりも更に1千年以上昔に造られました。マルタで最も古い神殿は紀元前4,5千年頃に造られたものになり、まさしく地中海文明最古の遺跡が存在する島なのです。

マルタ島とゴゾ島では地上の神殿、地下の神殿が多く発見されており、あまりに古いため確認が難しく「おそらく神殿跡であろう」と思われるものまで含めるとかなりの数に上るそうです。

海からの風にさらされ、崩れ落ちたり岩が削れたりしている部分も多いですが、それでも5千年以上という時を経て現在までその原型の一部を留め続けていることに驚かされます。しかも鉄器が登場する遥か以前にこれだけの大きさの岩を切り取り、ひとつの重さが数トンにもなる巨大な石をどのようにして運び、組み立てたのか大きな謎です。マルタのような小さな島の限られた人材で一体どうやって・・・。

Venus 遺跡からは数々の彫刻像も発見されました。マルタの女神像の特徴はなんといってもその豊満さです。丸々とした二の腕に豊かな腰周り、桜島大根のような足・・・。おそらく多産と豊穣を願って造られたと思われる女神像は他に類を見ないユニークさで可愛くさえあります。その中でも「眠れる女神像」と呼ばれる像は言葉にし難い神秘的な魅力を放ちます。大きさは手のひらに乗るほどのミニサイズ。ハイポジウムという地下十数メートルまで彫られた地下墓地(神殿?)跡で発見されたものです。約7千体の人骨が埋葬されていたハイポジウムの堆く積まれた無数の人骨に埋もれていたこの女神像はいったい何を表すものなのか・・・。自身の右腕を枕にゆったりと横たわるふくよかな女性。死んでいるようにも見え、眠っているようにも見える不思議な像。5千年前の人々は何を思い、願ってこの女神を刻んだのか。悠久の時をまどろむ女神は沈黙したままです。

マルタの巨石文明を築いた人々は紀元前2,200年ごろに突然姿を消します。そしてそれから200年後に青銅器の文明を持った人々がやってくるまでマルタは無人島となり、巨石文明は多くの謎を秘めたまま永遠の沈黙につき、今日に至るまで、マルタという小さな島で悠久の歴史を刻んでいます。(宮澤)

マルタのツアーはこちらから

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