2008年8月19日 (火)

スキタイ文化とその秘宝を訪ねて(ウクライナ)

Kiev 先日「ウクライナ周遊8日間」の旅より帰国して参りました。
”ウクライナ”と聞くと、ヤルタで有名なクリミア半島、ペチェルスカヤ修道院のある古都キエフを思い浮かべる方が多いかと思いますが、ここ黒海北岸地域は古代スキタイ民族が活躍した場所でもあります。スキタイ民族は紀元前6世紀から紀元前3世紀に、ウクライナを中心とする黒海北岸の草原地帯に勢力を築いた騎馬民族として知られています。また、ユーラシア草原地帯で最初の遊牧文化を育んだ民族でもあります。

スキタイ人の作った動物意匠の黄金品は圧巻です。中でもキエフの歴史文化財博物館にある”スキタイ貴族の黄金の首飾り”は観る者の心をつかまえる傑作です。この黄金の首飾り、主に下層、中層、上層の三つのパートから成り立っています。下層には獅子が鹿を襲う姿が精密に描かれています。中層には植物と花の装飾があしらわれており、最も首元に近い上層では人間の子どもが牛の乳絞りをしている牧歌的な光景が彫られてあります。
Skitai 『スキタイ人ほど勇敢で、残忍な民族はない』と他民族から怖れられていたようですが、それはスキタイ人が生きることの厳しさ、喜び、哀しみをより深い眼差しで見つめていたからだろうと思えてなりません。それゆえ、彼らの遺した物それぞれに、生と死が混在する生き物の姿がリアルに表されているのだと思います。スキタイ人は原初的生物としての人間の有り様を体現した民族だったように私には思えます。
皆様も、スキタイ文化とその秘宝を訪ねて、ウクライナに足を運ばれてみてはいかがですか。
(春山慶彦)
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