2008年8月12日 (火)

シリアの黒い街ボスラ

Bosra 先日、シリア・ヨルダンのツアーより帰国しました。
日本に到着して驚いたのは、日本の蒸し暑さ。
シリア・ヨルダンは陽射しがとても強く気温こそ高くなりますが、
日本とは違いほとんど湿気がなく乾燥しているため、サラッとしていて、日よけ対策をしていれば、実際には日本より過しやすいかもしれません。
今回のツアーでも沢山の遺跡をご案内しましたが、日中でも日陰に立って遺跡の間をそよ吹く風を感じていると、とても爽やかな気持ちになりました。

さて、9日間の日程でシリア・ヨルダンの世界遺産を巡るこのツアーの中でも私のイチ押し世界遺産は「隊商都市ボスラ」です。
ボスラはヨルダンの国境に近いシリア南部にある都市で、昔からこの一帯は湧き水も多く、肥沃な土壌とあいまってローマ帝国、ビザンチン帝国時代には
シリアの穀倉としての機能を果たしていました。
またアラビア海と地中海を結ぶ通商路の途中にあるため、ボスラは既に紀元前70年にはナバタイ王国の首都としても栄えます。
しかし、ボスラが一番繁栄したのは起源106年にローマ帝国の属州の州都となってからで、街にはローマの都市計画に沿って列柱道路や市場、劇場などが次々と建造されました。
中でも収容人数5000人という中東で最大規模の半円形の劇場はローマ時代に建造された各地の劇場と比べても最も保存状態が良くほぼ完全に近い形で現存しています。
それは、7世紀にアラブ人達がボスラに浸入し、劇場の窓や入口を石壁で封鎖して要塞に改築したためで、12世紀になると頑丈な外壁で囲まれたこの要塞は二度にわたる十字軍の攻撃でも攻め落とされることがなかったといわれています。
直接目の前にすると、その規模の大きさと保存状態の良さ、そして何と言っても黒い色!に圧倒されるとても素晴らしい劇場です。
この地方にはかつて火山が多くあり、豊富な玄武岩を利用して多くの建物が建造されたため、ボスラの遺跡は他のローマ遺跡とは異なり、黒い玄武岩がかもしだす独特で重厚な雰囲気が漂っています。
皆様も各地のローマ遺跡とはひと味違った黒い街を見に来てみませんか。
(大戸)

シリア・ヨルダンのツアーはこちら

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