2008年10月16日 (木)

日本が大好き!ウズベキスタンで歴史と人にふれた旅

Cotton_field先日、「ウズベキスタン周遊、歴史と人にふれる旅 9日間」より帰国致しました。今、ウズベキスタンは綿の収穫の最盛期!市街地を抜けると、右も左も見渡す限り綿花の畑が広がっています。畑には綿花摘みに来た若い学生がたくさん。色鮮やかなスカーフを巻いた若者たちが、夏休み返上で綿花摘みに精を出しています。
意外と知られていないことですが、ウズベキスタンの綿花の輸出量は世界第三位!もちろん日本にも輸出しており、私達が毎晩すやすや眠れているのは、ウズベキスタンの綿のお陰かもしれません。
そんな、私達の気づかぬところでお世話になっている国ウズベキスタン。そんな遠くて近い国ウズベキスタンと聞いて、一番初めに思い浮かべるものは何でしょうか。ウズベキスタンという国名は聞いたことがあっても、ピンと来るものがないという方が大半かもしれません。しかし、「サマルカンド」や「チムール」と聞くと、歴史の中で耳にした事があると感じる方が多いのではないでしょうか。

Ichan_kala_2ウズベキスタンは中央アジアの国々の中でも歴史的建造物が多く、特に青の都、サマルカンドのレギスタン広場は、一度は行ってみたいと世界中多くの人が憧れを抱く場所です。また、ヒワは今も17世紀当時のままの姿を残す場所。ユーラシア旅行社では、そのヒワの世界遺産イチャン・カラ(内城)に宿泊し、ご希望の方は朝日をご覧頂くことが出来ます。今回のツアーでも本当に多くの方のご希望を頂いて、いにしえのままのイチャン・カラ(内城)より朝日を臨みました。10℃を切るひやっとする気温のなか、今か今かと待ちわびていると、ようやくモスクの向こうから橙色の光が見えました。現れてからは本当に早くて、あっという間に真ん丸かった太陽がぼやけていってしまいましたが、イチャン・カラ(内城)で観る朝日は、ウズベキスタンに来る価値があったと感じずにはいられない瞬間を与えてくれるほど素晴らしかったです。朝日が現れる少し前には、薄暗い紫色の空に月もまだ見えており、金色の月と真下にあるミナレットやモスクのドームがマッチしてなんとも幻想的でした。
 
しかし、素晴らしかったのは自然が生み出す光景だけではありません。なんといってもレギスタン広場の壮大さ、シャーヒ・ジンダ廟の青いタイルの美しさ、カラーン・ミナレットの堂々たる姿…チムールの築いた帝国がどれだけの人を動かしたのかと、その力の大きさに圧倒されます。今回は日程の都合上、サマルカンドからの観光となったのですが、同じウズベキスタンの都でもその姿は全く異なります。青の都と謳われるサマルカンドは、モザイク、テラコッタを用いた青を基調とするタイルで彩られた建物が多いのに比べ、
ヒワは圧倒的にレンガを主とした建築が多くあります。それでも全く色褪せないヒワのイチャン・カラ(内城)。かえってそのレンガと少しのタイルが混じることによって、なんともいえない歴史の深さを残していると言えます。アク・シェイフ・ババからの街並みは、当時とほとんど変わりがないことにも驚かされます。イチャン・カラが出来てから約300年もの年月がたった今でも、かつての面影のまま、時間が流れています。一歩足を踏み入れてみると、心からこの雰囲気に飲み込まれてしまうような感じのする場所でした。
 
いろんな民族が暮らし、公用語はウズベク語。でも家ではタジク語。学校ではロシア語や英語も話すというウズベキスタンの人々。かつてソ連であったときの名残もまた感じる国ですが、人々が共存することによって新しい文化も、生活も、尊重する心の豊かさも生まれるのだと感じさせられます。またこのウズベキスタンという国が、古くからシルクロードのオアシス都市として多くの国と交流を持ち、それによって発展してきた歴史があるからこそ、生み出された文化であるということも同時に感じます。
また今回、サマルカンドにある外国語大学の学生達と交流をし、学生達の「日本が大好き!」という心と「日本はいい国!」というイメージがかなり浸透しているのだと強く感じました。日本語が上手な方も多く、沢山の質問に答えてくれました。教室には「東京」、そして桜が綺麗な「京都」のポスターが貼ってあったり、墨で書いた習字が貼ってあったりと日本を感じるものもたくさんあります。家族の方は日本についてどういうイメージを持っているのか聞いてみたところ、日本という国がどこにあるのかはわからないけれど、日本がいい国だということはみんな知っていて、みんな日本が好きだという答えが返ってきました。日本製のものは機能が良いし品物がいい、長持ちする。ということが一番の決め手だそうですが、どこへ行っても日本人を知らない人はいませんでした。NHKで放映されていた「おしん」も絶大な人気。逆に、ウズベキスタンという国名は知っていても、どこにあるのか、どういう人たちが暮らしているのかを知らない日本人が多いことを考えると残念な気がしてなりませんでした。
 
ユーラシア大陸のほぼ真ん中に位置するウズベキスタン。この国をより身近に感じて頂くためにも、一度じっくり周遊してみてはいかがでしょうか。歴史の深さやイスラム建築の美しさはもちろんのこと、人々の心の温かさや伝統を受け継ぐ心や現代の日本では得ることが難しい、人々のつながりや心の純粋さに触れたり、心に残る体験ができるはずです。また幸せな気持ちでいっぱいになったり、歴史を肌で感じることでロマンに浸ったりと、心にゆとりが感じられるような旅になるかもしれません。
ヒワのイチャン・カラで日の出を見ながら、ウズベキスタンの歴史の中にいる実感を、噛み締めて頂けたらと思います。

(奥谷 真弓)

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