2008年11月19日 (水)

美しの北スペインへ!

Taul 先日、北スペインの旅から戻っていました。
12月でも雪が降るのはまれな北スペインなのですが、今年は10月の下旬に寒波が入り、テレビでは連日洪水や大雪を報じる大騒ぎでした。とはいっても、私たち一行はお陰さまでお天気に恵まれ、見所の一つピレネー山麓のタウールでは見事な快晴に、サン・クレメンテ教会が美しく映えていました。晴れれば抜けるように青い爽やかな秋空の下に、ポプラや樺の黄葉とナナカマドの真っ赤な実が街道を彩ります。バルセロナからサンティアゴ・デ・コンポステラへ、丁度イベリア半島の付け根を横断するような旅路。刻々と変わる秋の車窓は、絵画のように美しく流れていきます。。

北スペインの旅の半ば、ナバーラ地方に差し掛かると、ここで「日本で最も有名なスペイン人」縁の地に差し掛かります。

Javiel なだらかの丘の上にぽっかりとお城が建つハビエル村。ここは、かの宣教師フランシスコ・ザビエルの出身地で、城は彼が生まれ育った城の跡地に、フランシスコが生活していた頃の佇まいを手本に再建されたものです。やわらかな夕日の中に凛と立つ城に、信仰のために生きたザビエルの姿が重なるようでした。

このナバーラのあたりから、白い帆立貝をつけた巡礼者の姿を見かけるようになります。
キリスト教三大聖地のひとつ、聖地サンティアゴ・デ・コンポステラに向かう巡礼者他著医です。しかし私たちは、一度道を北に折れ、スペイン王国発祥の地コバドンガや古都オビエドを訪れます。700年に及ぶレコンキスタの始まりの地コバドンガは、今でもスペインの人の心のよりどころでもあります。モーロ人たちからキリスト教徒をかくまった険峻なピコス・デ・エウロパの山並みから、スペイン中央高原地帯(メセタ)にかけての空には雪雲が垂れ込め、時折バスの窓を打ちつけるように吹雪くこともありました。

Gozo北スペインの大西洋よりは、年間を通して降水量の多いところですが、今回は季節はずれの雪雲の下を、バスは巡礼路の最後を進みます。一足先に冬がやってきてしまった山道を、腕時計とにらめっこしながら走ります。(日没が迫っているのです!)
聖地サンティアゴ・デ・コンポステラまであと5㎞。小高い丘の麓でバスは停まります。この丘からはサンティアゴの町が見下ろせ、遥か故郷から歩いてきた巡礼たちは、ここで聖地にたどり着いた歓喜の声を上げたといいます。

巡礼者の像がたつこのゴゾの丘にたどり着いたのは、折りしも、夕暮れ時。空一面を重たく覆う厚い雪雲の西の端が薄らぎ、ゴゾの丘の西に広がる聖地を夕焼けの残照が淡く照らしたのです。束の間の空の演出。信仰心は無くても、神に感謝した夕暮れでした。

多くの自然と、祈りと、歴史に溢れる北スペインの旅路。春には野花が、秋には黄葉が彩ります。天気が変わりやすいところも、時にはこんな景色を見せてくれるので、それもまた一興です。4月には雪がとけ、北スペインに巡礼者やハイカーが戻ってきます。北スペイン旅行のベストシーズンの始まりでもあります。来年は是非北スペインに、一度きりの奇跡を、探しに行きませんか?(山岸青霞)

北スペインはこちらから

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