黄金が生える畑マリ(西アフリカ)
時は14世紀…現在のマリ共和国の国土とほど一致する土地を支配したマリ帝国。その最盛期がマンサ・ムーサ王の時代です。彼はイスラム教徒であり、巡礼の為、サハラ砂漠を越えメッカを目指しました。マンサ・ムーサはその際、10万人の従者や奴隷及び100頭のラクダを引き連れ、約15トンもの金を持って旅したと言われています。
巡礼途中、エジプトに立ち寄った際、自分の国の豊かさを広めるため、黄金を惜しげもなく、民衆に喜捨した結果、金の価値がその後10年間著しく低下してしまったという話がヨーロッパに伝わり、「西アフリカには黄金がニンジンのように生えている」という噂が広がっていき、後の欧米諸国によるアフリカ征服に繋がっていきます。 更には、巡礼途中に各地を巡り、法律家や建築家、学者等の知識人を、自分の都トンブクトゥに連れ帰り、トンブクトゥの街は、名実ともにサハラ砂漠の一大都市として発展していきます。ラクダの隊商が行き交い、更にはアフリカ第3の大河ニジェール川を渡り、世界中の品物がトンブクトゥへと集まりました。その後、アフリカ大陸やヨーロッパ諸国などの強国に支配されながらも、トンブクトゥは生き続けていきます。
現在、地球規模で発生している「砂漠化」の影響で、サハラ砂漠が南に広がり、かつての黄金の都トンブクトゥも砂漠に飲み込まれようとしています。「危機にさらされている世界遺産」にも指定されており、今後100年の内に、消え去ってしまう恐れもあります。
遠く西アフリカの地で繰り広げられる盛者必衰の歴史を、是非ともご自身の肌で感じてみてはいかがでしょうか。
(吉村)
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