ペンギンにあいたい!!(南極クルーズ・その①)
先月、南極半島クルーズより帰国しました。誰もが、一体どんなところ?何があるの?と思うのではないでしょうか。
世界の果ての町、アルゼンチンのウシュアイアからノルウェー船籍のフラム号へ乗船。この船は、探検船の中ではかなりおしゃれで、船内生活も快適です。・・・・しかし!南極圏の手前にある魔のドレイク海峡では、どんな船も揺れるのは同じ。情けないことに私、添乗員も約1.5日グッテリとしておりました。永遠に続くかと思ったこの揺れが、高波が、南極圏に入った途端にぴたっと止まるのですから自然とは不思議なものです。激しい揺れの後に、早速、デセプション島に上陸しました。
ここは南極半島にある唯一の火山帯。そのため、岸の一部がとっても暖かいのです。世界一寒いはずのところに火山帯があるとはなんとも意外な・・・とは思いましたが、異国の猛者達は、なんとマイナス一度の、しかも吹雪き始めた海の中に、次々と入っていきます。しかも水着!負けてはいけないと思い、東洋人代表として有志のお客様と南極の海に飛び込み・・・もとい、入ってきました。冷たかった~。
地熱の関係か、この島は雪が積もっていません。ペンギンの営巣地ではないので、迷子のあごひげペンギンやジェンツーペンギンがチョコチョコ歩いています。彼らは人間を恐れません。人間はペンギンに5m以上近づいてはいけないし、ペンギンの通り道を邪魔してはいけないためです。チョコチョコ歩く姿が、2歳くらいの幼子みたいで、その愛らしさに思わず近づきそうになりました。
次の島、クーパービル島では、雪の中に歩くペンギンに出会えました。雪のないところにペンギンの営巣地がたくさんあるのですが、近づくにつれて強烈な臭いが…。営巣地は代々のペンギンの糞でできているため、ものすごい臭いなのです。白亜の世界は、決して夢とおとぎの世界ではなく、生き物達の大地なのでした。ここではくちばしのオレンジのジェンツーペンギンが、雪の中をぴょこぴょこ歩いています。ところが途中でよく躓いたり、疲れるのかそのまま腹ばいになって滑ったりしています。このすべり方はドボガンというそうです。雪の中を我々以上に不器用に歩くペンギン達。「やれやれ」という声が聞こえてきそうです。そんな彼らも海へ入ると、途端、ものすごいスピードで泳いでいきます。さながら小さないるかのように。ペンギンは海に生きる鳥であることを実感させられました。
今回は上陸しているアザラシには出会えなかったのですが、卵を大切そうに守るペンギンとその卵を容赦なく狙うトウゾクカモメなどに出会えました。皆様もペンギン達の生きる世界にほんの少しお邪魔してみませんか?車のサファリや、動物園とは違った、新しい動物達と、それを生かす地球の自然を垣間見れるかもしれません。(齋藤 晃子)
(今期の募集は終了致しました。次回は2009年4月頃発表の予定です)
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