初春のポルトガル~アレンテージョの小さな村々~
先日、「ポルトガル探訪」13日間の旅より帰国いたしました。首都であるリスボンはもちろん、普段はあまり行くことのないポルトガルの南部アルガルヴェ地方、そしてスペインとの国境近くのアレンテージョ地方、北は商業の町ポルトも越え、ギマランエスからさらに日帰りで祈りの町ブラガやヴィアナ・ド・カステロまで足を伸ばしました。まさにポルトガルを味わい尽くす13日間でした。
気候的にも日本よりも一足早い春の訪れを感じること言われるポルトガルでしたが、旅が始まって数日間、南部のアルガルヴェ地方は雨や曇り、傘が手放せない・・・という日もありましたが、後半にはそんなこと忘れて日焼けをしてしまう位の日差しがありました。
白い壁のひっそりとした村、高い丘の上に位置するモンサラーシュ。まるで要塞のようです。ここでは360度広がるパノラマ、です。視界をさえぎる物がないってすごいと改めて思わずにはいられません。
その後訪れた、スペインとの国境まで僅か8㎞の所に位置するマルヴァオン。遠景からのお写真を撮っているとあれよあれよいう間に城壁が雲に隠れていきました・・・。村の中に入るとまるで別世界。まるで雲の上にいるような霧に包まれ、とてもミステリアスでした。
バスの車窓からはまさにパッチワークのような景色が広がります。キンポウゲやエニシダの花がいたるところに咲き、そしてアーモンドの木もところどころ、白い花を咲かせていました。そして雨が降ったおかげで(前向きに!)、とても美しい虹を見ることができました。パッチワークのような平原に大きな半円がくっきりと浮かび上がっていました。そしていたるところに見えたのがコルク樫の木です。言わずと知れたコルクの原料で、9年から10年に一回、樹皮をはがしてコルクに精製されます。いつ剥がしたのかがわかるように西暦の下1桁を木に書いています。
ポルトガルで多いのは坂道と石畳。いたるところに石畳が敷いてあります。とてもユニークなモチーフが街々にあふれています。雨が降ったときに水はけをよくするという実用性もかねている優れものです。
ポルトガル第二の都市、ポルトに到着すると、快晴!今日は久しぶりの太陽です。ドン・ルイス一世橋の向こうの景色も良く見えました。対岸に渡り、工場でワインの見学。世界三大酒精強化ワインといわれるマデイラワイン、シェリーと並んでここポルトのポートワインの試飲です。対岸からのポルトの歴史地区も美しく見えました。
リスボンへと向かう道の途中では、いくつかの町に立ち寄りました。学生の町コインブラでは世にも美しい大学の図書館を見学、輝くばかりの金の装飾黒いマントは学生の象徴、切れ目が多いほどモテる男性だとか。リスボンではユーラシア大陸最西端のロカ岬へ、到達証明書も発行されました!なんとこの日は日曜日、地元のツーリストのたまり場になっていました、山道を行きかう自転車やバイクをたくさん見かけました。中には手伝いましょうか?と思う自転車も・・・。
よく、ポルトガルを現す表現にリスボンでは遊び、ポルトでは働き、コインブラでは学び、ブラガでは祈る。それぞれの特徴を表してるといわれています。この代表的な街のほかにも、たくさんの見所があるのがここポルトガル。皆さんにも是非ご覧頂きたいと思います。(佐々木恵子)
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