知られざる世界遺産「鯨の谷」(エジプト)
ワディとは「谷」、ヒタンは「鯨」の意で、鯨の化石が発見されたのがその名の由縁です。
ここはカイロから南西方向に150kmに位置する西部砂漠地帯にあります。途中、砂漠のド真ん中を進まねばならないので、ホテルから4WDに分乗して出発します。
車を3~4時間走らせると舗装道路は終わり、砂漠のオフロードに変わります。この辺りになると見渡す限り、右も左も、前も後も砂漠です。
到着すると入口にはユネスコの世界遺産の看板が出迎えてくれます。お手洗いを済ませ、ここからは歩いての散策になります。オープンエアーの博物館のようになっており、化石たちが無造作に置かれています。また周りには奇岩が沢山あり、奇妙な模様が付いていました。というのもここは4000万年前海の底だったのです!最古のピラミッドができたのが約5000年前というから、それに比べても驚きです。4000万年前に海底に堆積した地層が現在は地上に表出しているため波を打ったような奇妙な模様が刻まれているのだそうです。そして鯨の正体はバシロサウルスという鯨の先祖にあたる哺乳類です。その他にもサメやウミガメ、マングローブの化石まで発見されたのです。大昔この地に海があったということを証明していますが、今ではカラカラに乾燥し、砂漠となり私たちの想像を遥かに超えています。
エジプトはファラオの国というイメージでしたが、もっとずっと大昔から動植物が生存していたのです。
それ以外にもシナイ半島には聖地シナイ山もあります。また透き通る程キレイな紅海を有するリゾート地シャルム・エル・シェイクではグラスボートに乗って様々なお魚に出会うことも出来ます。
盛り沢山の見所のあるエジプトの魅力に迫ることが出来ました。今ご検討いただいている皆様も、再発見に再び行かれたい方もエジプトへ是非!
(篠原 由宇馬)
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