2009年3月18日 (水)

太平洋最後の小さな王国、トンガ

潮吹き岩  先日南太平洋5ヶ国大周遊の旅から帰国しました。今回の旅では南太平洋に浮かぶ、ソロモン諸島から始まり、バヌアツ、フィジー、サモア、トンガを13日間かけて巡ってきました。

今回の旅で、私が一番印象に残ったのはトンガ王国という国でした。トンガは太平洋最後の王国として900年の歴史があり、先代の国王ジョージ・ツポウ4世は大変な親日家としても知られています。私達が訪れた首都のヌクアロファは日本でいうところの、「小さな町」といった印象です。道行く人々は大きな体を揺すりながら、大変ゆっくりとしたペースで歩いており、行き交う車、そして私達の乗ったバスでさえも時速40~50キロと超スローペース。今までどこの国でも体感したことのない時間の流れ。まるでスローモーションの映像を見ているかのようです。

トンガの王宮  海を見渡す王宮は、小さい建物に赤い屋根。童話に登場するような可愛らしい王宮で、あたかも太平洋に浮かぶ小さなトンガ王国を体現しているかのようです。

 郊外に出ると、街道沿いの家々には必ず小さな自家菜園があり様々な作物が植えられています。主食のタロ芋、ヤム芋やキャッサバ、バナナ、ココナッツなどが無造作に植えられていて、一見するとただの繁みにしか見えません。手入れをせずとも自然に作物が実るとは、実にうらやましい限りです。軒先では女性たちがタパという樹皮布をコーン、コーンと叩いて伸ばしています。

樹皮の布タパを叩いて作る親子 一見のどかな風景が広がるこのトンガでも、数年前には民主化を要求する激しい暴動があり、王政の存続も岐路に立っています。民主化を求める人々がいる一方で、王室を敬愛し、毎日のんびりとした生活ができればそれでいいと願う人々もいます。
南太平洋に浮かぶトンガ王国。この小さな王国は少しずつ静かな波に揺られ始めている ように見えました。(上田)

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