自然いっぱい!イラン北西部を訪ねて
先日「イラン歴史物語 15日間」のツアーより戻りました。
ノールーズ(イランの新年)を迎えすっかり春めいており、4月下旬からは、南部の街を中心にイランの国花でもあるバラを見ることができました。
こちらのコースでは、ペルシアの原点ともいえる北西部を前半たっぷりと巡ります。
世界の半分とも言われたイスファハンや、中東3大遺跡ペルセポリスなどの印象が強い
イランですが、ペルシアの原点でもある北西部では、また異なる顔をみせてくれます。国土が日本の4倍あるという事実にも思わず納得してしまいます。
北西部では、まだまだ外国人観光客が少なく、観光地化されていないからこそ素朴な昔ながらのイランを感じることができる場所だと思います。暮らしている人々もどことなくシャイで、そしてとっても親切。国外からというより、国内に住むイランの人々が休暇に訪れることが多いようです。カスピ海近郊の町、バンダルアンザリには、水田が広がり、アゼルバイジャン国境近くでは辺りに生い茂る緑の木々に圧倒されます。
現地のガイドさんが将来カスピ海の近くに住みたいと言っていましたが、都会に暮らす人々にとって、水や緑が豊富にある場所は理想の地なのでしょうね。
前半のハイライトとも言えるタフテ・ソレイマン遺跡は、ササン朝ペルシア時代、国教でもあったゾロアスター教の聖地でした。現在でも神殿跡や、ソロモンの玉座の跡は貴重とされ、世界遺産に登録されています。タフテ・ソレイマンは山合いにある為、峠を越えて向かいますが、そこには一面真っ白の雪景色が広がっていました。北西部は寒さが厳しい地域で3月でも雪が降ることがあるのですが、今年は4月でも雪が降り、積雪も多く残っていた為、みごとな雪景色を見ることができました。「雪のタフテ・ソレイマン」も美しい光景でしたが、雪解け水が流れる川や青く広がる空等、自然いっぱいに囲まれているため、春夏秋冬いつ来てもそれぞれの魅力がある場所です。空の色が最も力強くなる初夏から秋にかけての時期もお勧めです。
シーア派の聖地マシャドへの大移動を終えた後、いよいよ南部シラーズへ向かいます。愛と詩とバラの町で有名なシラーズ。空港へ降り立った時、バラの香りが鼻をかすめた、とおっしゃっていたお客様もいらっしゃいました。バラの町では、観賞だけではなく、バラ水を使ったアイスや(のびーるアイスでおいしいんです!)バラ香水などで楽しむことができますので、イラン旅行に参加された際は是非試してみてください。
初夏から秋にかけては空も青く、遺跡とのコントラストも美しい季節です。女性の方は薄手のスカーフを片手に是非一度イラン旅行へお出かけ下さい。 (吉田理恵)
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