雨がよく似合うケルトの村―セブレイロ峠にて
さて、今回はある村のご紹介を。雨の日に訪れた小さな小さな村、セブレイロ村は、聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼者にとっての最後の難所と呼ばれたセブレイロ峠にあります。雨の日の観光は憂鬱、と多くのお客様がおっしゃいますが、雨で濡れ、しっとりした街の雰囲気も素敵だと思いませんか?セブレイロ村もまさにそう感じた場所でした。
標高1,300メートルに位置するセブレイロ村にはとてもユニークな民家があります。そもそもここは、紀元前3世紀にローマ帝国がイベリア半島に侵入する以前に、ケルトの人たちが暮らしていた場所。なので、今、目にすることができる円形の低い石造りの石壁に茅葺の屋根を乗せたかわいらしい民家も、ケルト独特のものなのです。私たちが訪れた日は、雨でどんよりとしたお天気で、少し肌寒い日でした。それでも、セブレイロ村に足を踏み入れたとき、どこかふんわりとした雰囲気を感じたのは、恐らく、この民家のせいなのでしょう。このお天気で、煙突から煙を出している家もあり、小さな村に住む小人たちが身を寄せ合って火をおこしているイメージを勝手に抱き、心が躍ってしまいました。家を作っている石も雨で濡れ、石そのものの色を放ち、私の抱く、“夜の艶っぽい”もしくは“朝靄が晴れていくような”ケルトのイメージとしっくり合い、更に微笑みが増していったのを覚えいます。
また、この村にあるサンタ・マリア・ラ・レアル教会にあるマリア様も必見です。巡礼の最後の難所らしく、この教会では、ようやく辿り着いた巡礼者を前に奇跡が起こったとされています。その奇跡を目の当たりにして、目をまんまるにして驚いたのでしょうか。(とは言っても、ロマネスク時代の聖母子像は目が大きく表現されることが多いのですが…)色鮮やかで、艶やかで、この村の雰囲気にもぴったりのマリア様は私のお気に入り。どうぞ皆さまもマリア様に会いに、ケルトの村を見に、セブレイロ村を訪れてみてください。
(尾形)
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