2009年6月15日 (月)

仙人住む峰々。水墨画の世界(中国)

B061501 「仙人住む峰々。水墨画の世界(中国)」
先日、「仙境物語~張家界・黄山・武夷山~」の旅より戻りました。雲海がたなびき、雲の隙間から陽の光が差し込む…そして、光の下に立ち聳える奇岩の数々が魅せる水墨画の世界。ほどよい霧と霞があれば、より仙人気分を味わうことができます。色はあえて使わず、墨の濃淡でその景色を語る水墨画の題材になる理由がそこにあります。張家界・黄山・武夷山と3つの山はどれも、古来より画人や文人墨客たちが愛した景色ですが、それぞれの魅力は、一度訪れ山を見れば明らかです。明の地理学者である徐霞客は、黄山を何度か訪れ、「五岳に登ると他の山など見る気にならないが、黄山に登れば五大山すら見る気にならない」と讃えました。また李白や杜甫、白居易らをはじめとする文人墨客たちも、この仙境で数々の詩を詠み、その美しさに筆を取らずにはいられなかったと言われています。画人たちは自然が生み出した幽玄世界をこよなく愛し、言葉では語れないその魅力を画や詩という表現方法で残しています。061502

まず黄山では、しがみつくように生えている松の木の美しさは格別。ごつごつとした岩と、岩の力強さに負けじと根を張る立派な松。5月の太陽の恵みを浴び、巨大な石灰岩に伝うわずかな水分の栄養を吸収し伸びる松が、歩道を埋めるように林立しています。どの松を見ても、しっかりした力強い生命力を感じます。奇峰にふさわしい木立の間を歩き、聳え立つ奇岩を展望台から見渡せば、それまでの息が上がる、膝が笑う、汗が伝う道のりも、頑張って歩いてよかった…と感じさせてくれます。あともう少し、もう10分と自分に喝を入れながら2時間上る階段は確かに疲れさせますが、登りきった後の達成感は何にも変えられないものだと感じました。2時間と聞いて長く感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、途中の展望台を経由し景色を見ながら歩いていくので思っているよりあっという間に感じます。
さらに黄山では、ロープウェイに乗り山頂まで上がります。私達が山頂に上がった日は生憎の雨で、3メートル先は真っ白で何も見えませんでした。山頂へ行くまでのロープウェイから見える窓の外の景色は雲のみ!まるで雲の上でふわふわ浮かんでいるかのような気持ちになり、木々は見えませんでしたが雲の中をすすむわくわく感を味わうことが出来ました。

061503 天候に恵まれた張家界では、金鞭溪の中を、山水画のような風景を見上げながらため息。今にも天に届きそうな天子山と剣のような峰は、想像力を働かせるといろいろなものに見えてきます。見る人によって仏像だったり、おじいさんの笑顔だったり、亀だったりと見ていて飽きません。
そして武夷山・天遊峰からの眺めは最高!しかし、武夷山では山登りだけでなく、峰の間を流れる九曲渓を6人乗りの筏に乗って進む筏下りもまたお楽しみです。初夏の爽やかな風吹く中、名前のついたおもしろい峰や動物に例えられそうな岩を眺めたり、くねくねした九曲渓の飛沫を浴びたりしながら約一時間半、ゆっくり渓流を進むことで心も癒されます。

今回の旅ではそれぞれ省の異なる3つの仙境を、15日間で巡るほか、間に安徽省・黟(イ)県地区の100年以上の歴史をもつ宏村や廬村などの古鎮群(世界遺産)や陶磁器の郷、景徳鎮の観光など、古くからの伝統を残す村も訪れます。白壁とうだつが施された昔ながらの古鎮巡りも、中国ならではの素朴な文化を楽しめる旅です。
 3つの山を極め、古鎮の歴史の深さに触れる15日の旅。自然の造形美を満喫しに、是非仙境へおいでください。(奥谷)

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