ヨーロッパの隠れ家ポルトガルを訪ねて
2日目に訪れた「アルトドウロ」。これはドウロ川上流のことで、ポルトガルが世界に誇るポートワインの生産地です。ポルトの町を抜け上流へと向かう途中の山道では、いたる所にエニシダが咲き乱れています。朝もやの中で黄色い花が鮮やかに浮かび上がり、バスの中からも歓声が上がります。午前中はドウロ川クルーズです。ドウロ川はスペインに端を発し、ポルトガルを通り大西洋へと注がれている全長980kmの川。典型的なアルトドウロの風景である段々畑がドウロ川の左右に広がります。この辺りは土地が狭いという事もあり、太陽の光ができるだけブドウに当たるように斜面を耕して段々畑を作ったんだそう。幅が狭いドウロの谷は風を受けず、岩がちの土壌は熱を充分に取り込んで放さず、ブドウを熟成させ、素晴らしいワインができあがります。段々畑は何万もの石を積み上げて作られていますが、それを全て人の手で何百年も前に作ったとして、またその景観の美しさから、ユネスコの世界遺産に登録されています。
クルーズの後はキンタと呼ばれる農園レストランへ。ワイナリー見学後、付属のレストランでポートワインの試飲と昼食を楽しみました。レストランは開放的な全面ガラス張りで、外にはバルコニーがありアルトドウロの絶景パノラマが見えます。
ポルトガルはヨーロッパ諸国の中でも食事が美味しい国ですが、ここのは農家のおばさんによる手作りで特に絶品でした!ほっぺたが落ちそうなくらい美味しい!自家製のポートワインと美味しい食事と素晴らしい眺めを楽しみながらの昼食には、お腹も心も満たされ大満足の私たちでした。食
後はポルトガル名物の装飾タイル「アズレージョ」で壁面を美しく飾るピニャオン駅へ。その地方の風俗や歴史を描くのが特徴のアズレージョ。もちろんここのはワイン造りの様子や段々畑の風景でした。この駅からは列車での旅を楽しみます。ドウロ川沿いを美しい風景を眺めながらのんびり走るこのドウロ線は、世界の車窓からのナレーションが聞こえてきそうなほどのどかで平和な風景。忙しい日々を忘れさせてくれる素晴らしい所でした。(村上大嗣)
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