2009年7月15日 (水)

歴史ある世界遺産の町サフランボルへ(トルコ)

Safranbol 先日、「トルコ自然・歴史遺産と古都サフランボルを訪ねる12日間の旅」より帰国いたしました。
旅は首都のアンカラから始まり、かつてサフランの花が群生していたことから名づけられた街・サフランボルや、キノコ岩で有名なカッパドキア、旋回舞踊で知られるメブラーナ教の聖地コンヤ、白い石灰棚で有名なパムッカレ、他にもエフェソス、ペルガモン、トロイ、ブルサ、そして最終目的地であるイスタンブールまで西トルコをぐるっと周遊します。
移動は全てバス移動。なんと総走行距離は2500kmにもなります。「こんなに長いバス移動は退屈だわ・・・」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。しかし実際に走ってみると、右に左に、黄色や青色の名前もない小さな野花や一面に広がる向日葵畑が私たちの目を楽しませてくれます。
今回は、このツアータイトルにもされている「サフランボル」についてご紹介させていただきたいと思います。

街全体が世界遺産に登録されているサフランボルは東西を結ぶシルクロードの通過点でした。300年程前、オスマントルコ時代に多くの隊商(キャラバン)が行き来し、彼らが泊まるための宿(キャラバンサライ)も建てられました。その後、一般の居住区として発展します。現在でも自治体や住民の手によって当時の街並がそのまま残されています。深みのある木造の家々、そしてアーチ型の窓枠とそこに彩を添える可愛らしい色とりどりのお花、陽気なバザールの店員さんと店頭でちょこんと座る招き猫。街中を散策すると、まるで童話の世界に迷い込んでしまったかのような、懐かしい気持ちになります。
ふと、フランスの田舎町を思い起こさせるサフランボルですが、ここは国民の殆どがイスラム教徒の国・トルコです。フドゥルルックの丘に登ると、赤い屋根の間からモスクの丸い屋根や聳え立つミナレットが見え、ここは西洋と東洋が融合した国・トルコなのだと気付かされます。
興味深いのは街並だけではありません。家族以外の男性と顔を合わせたり話したりすることも許されていなかった当時の女性たちは、とてもユニークなものを作り出しました。それは男性と顔を合わせずに料理を運ぶことができる茶箪笥です。壁に取り付けられている扉を開くと棚のように仕切られていて、その上にお料理やチャイセットを乗せます。そのままくるっと棚を回せば、なんと、歩くことなく隣の部屋にお料理が届けられるのです。現代人には発想もつかない、このような当時の人々の知恵に驚かされます。ぜひ、皆様にもご自身の目でご覧頂き、体験してみて頂きたいと思います。
また、このような歴史のあるサフランボルの街にご宿泊いただくのもユーラシアならでは。ご宿泊いただくのは、もともと民家だった建物を改築した可愛らしいホテルです。世界遺産の街で、歴史のある建物の中で夜を過ごす、それだけでワクワクします。広いお部屋、ゆったりつかれるバスタブはございませんが、それよりももっと貴重な体験をしていただけると信じています。
 
ブルーモスクにアヤソフィア、ボスポラス大橋の夜景が綺麗な活気溢れるイスタンブール、不思議な形のキノコ岩がニョキニョキと聳え立つカッパドキアなどなど・・・バスを走らせるたびに新しい風景が広がるトルコに皆様もぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。(三橋)

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