青海省、花々が覆うみどりの大地を行く!(中国)
先日、「青海省のすべて アムネマチン花街道」のツアーより帰国致しました。
中国の行政区分で言えば「青海省」にあたり、チベット文化圏の括りで言えば「アムド地方」にあたる地域を4WDで駆け巡るツアーです。見所はなんといっても、果てしなく広がる草原とそこに暮らす遊牧民の人々、そして短い夏を謳歌するかの如く精一杯に咲き乱れる高山の花々です。
「チベット」というと、どうしてもチベット自治区内のラサなどが取り上げられる機会が多いため、青海省 と言ってもピンと来られる方はあまりいらっしゃらないかと思います。しかし、このアムド地方は、まだ開発もそう進んでおらず、昔から変わらない「草原で遊牧を営むチベット族」の姿を見ることができ、純粋なチベット人の姿を見るにはおすすめの地域です。その舞台となるのは、車をどれだけ走らせてもなお続く緑の草原世界。山の傾斜や光の加減によって、時々にその色を変え、雄大なみどりのうねりは青海省にいる間中、優しく私たちを包んでくれているようでした。
また、アムド地方の人々はとってもお洒落なことでも有名です。チュバと呼ばれる袖の長いチベット風ガウンを右肩だけ出して羽織り、耳や首や腕には色鮮やかなアクセサリーを身につけます。髪型はみつあみやつけ毛で上手にまとめてあり、男性は粋なハットを被ります。もちろんそういった姿は他でも見ることはありますが、アムドでは気合の入り方が違います!アムドの若者が、ただひたすらに伸びた道路をバイクで颯爽と駆け抜けて行く姿は文句なしにかっこよく、すれ違うたびにカメラを構えたりしたものです。
そして、この時期の醍醐味と言えば、高山植物。青海省の省都であり、玄関口である西寧を過ぎると、いつの間にか一面の菜の花に囲まれます。青海湖では青と黄色のコントラストがまばゆいばかりで、その後もシオガマ、キンポウゲ、エーデルワイス、トラノオ、アスターに、日本の図鑑でもなかなか目にすることのない花々。少し進めば黄色の花畑、お次はピンク、お次は白、お次は紫と、常に何かしらのお花に囲まれている道中となりました。幻の花と言われるブルーポピーだって、青海省では「群生」が当たり前。控えめに数株・・・なんて謙虚さは雄大な空と大地にはそぐわないようです。
もうまもなく短い夏を終え、少しずつ冬支度に入るため、今年はツアーの設定がございませんが、自然好きの方、お花好きの方、民族好きの方は、まだ日本人もそう足を踏み入れていないまさに穴場の青海省へ来年是非是非足をお運び下さい。
(弥永亜実)
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