アフリカで出会ったカバ達
アフリカ南部の内陸に位置するボツワナのチョベ国立公園は、岐阜県より少し大きい1万1千平方キロメートルもあります。暑くなる前の午前中にジープサファリへ出発。木の葉をはむキリン達、ゆったりと歩く象の群に出会うことができました。広大な大地をジープで走り、アフリカの雄大な大自然を実感するサファリでした。
そして、午後は20人乗りの船に乗り込み、乾期の今でも幅300mはあるチョベ川でのクルーズに出発。しばらくすると、遠くの川面に大量の黒っぽい塊が目に入ってきました。近づいていくと、それは60頭を越すカバの大群!水中から目と耳を出し、じっとこちらを見つめるカバの大群に圧倒されて、皆さん大興奮!頭の上に、鳥がとまっているカバも中にはいて、その光景は牧歌的そのものでした。
カバが逃げないようゆっくりとボートで近づいていき、より間近でカバの様子を観察しているうちに、すっかり野生の世界に溶け込んだ気分になり、ついつい船から手を出して触りたくなってしまいましたが、そこは我慢。というのも、アフリカで最も人間を襲う危険な動物がカバなのです。カバは縄張り意識が大変強く、近視でもあるため、自分の縄張りに入って来た生き物を無差別に襲う習性を持っています。危うく手を出していたら、野生の世界の厳しさを身をもって経験するところでした。
この後、更に岸辺で水浴びをする20頭もの象の群に出会うことができ、動物たちとの出会いを満喫するクルーズとなりました。
今回私たちが目にすることができたのは、広大な国立公園のごく一部。それでも、数多くの動物たちに出会い、自然の大きさ、深さを感じることができました。こうした動物たちとの出会いを楽しめるのは、野生に生きる動物と人間との距離が適切に保たれているからです。大自然には、私たちが踏み込んではいけない領域があると改めて感じ、いつまでも野生動物がいきいきと暮らす姿が見られる場所であってほしいと思いました。
(春山)
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