2009年10月20日 (火)

夏の終わりのシリア、ヨルダン

Saint_george 夏の日差しが和らぎ、観光中に頬を掠める風が心地よくなってきたシリア・ヨルダンより帰国致しました。赤い実が木になるピスタチオの収穫時期と重なり、店先に生のピスタチオが並んでいました。ベストシーズンといえる時期での出発となりました。
シリア・ヨルダン両国から連想される物・事と言えば何があるでしょうか。世界遺産にもなっている、薔薇色のペトラ、巨大遺跡パルミラでしょうか。この2つの遺跡も歴史があり見ごたえ、迫力は十分ですが、今回はヨルダンのマダバという小さな町にある聖ジョージ教会についてご案内致します。

マダバは、ヨルダンの首都アンマンから南西に約40キロの所にあります。旧約聖書の十戒で有名なモーセ終焉の土地となりましたネボ山の近くでもあります。
この教会はビザンチン時代に作られたギリシャ正教会のもので、内部にはイコン(聖画)も飾られています。しかし、一番目を惹くのは、やはり床に施されたそのモザイクです。これは、パレスチナとその周辺の世界最古の地図で、一辺が1センチの石を用いています。元々は25m×5mもある大きなものでしたが、7世紀に起きた大地震でその大部分が破壊されてしまい、崩れた教会の下でずっと埋まったままになっていました。19世紀後半にこの場所に教会を作ろうとした時に発見され、現在も保存されています。モザイクには、死海の塩分に耐えられずヨルダン川を遡る魚や、エルサレムの町、世界最古の町の1つエリコなどが描かれています。
教会の中で、モザイクやイコンを見学中に遠くの方から聖歌が聞こえてきました。教会内に響く聖歌、目の前にはイコン(聖画)、そして足元の床にはモザイク。ここがイスラム教の国であることを忘れてしまいそうなひと時でした。(津波)

シリア・ヨルダンのツアーはこちら

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