美しく塗られた白い家々にも意味がある。~ギリシャの島々より~
ギリシャのベストシーズンは春から夏にかけてとよく言われますが、今回私たちは秋のギリシャを訪れました。天気も安定し、暑さも和らぎ、心地よい風、とても過ごしやすい日々でした。ちょうどバカンスも終わり観光客が少なくなり始めた時期だったこともあり、ツアーもスムーズに進みました。
このツアーは毎日がハイライトとも言えるほど見所満載で、テレビや雑誌、ポスターなどで一度は見たことがある景色が次から次へと我々の目を奪い、心を震わせていきました。3泊4日のエーゲ海の島々を巡るクルーズ生活に加えて、ヨーロッパの歴史や文明の都アテネ、さらには切り立った岩山に聳える修道院群が圧巻のメテオラなどギリシャ本土にも足を伸ばします。その中でも私のギリシャのイメージと実際見てきた光景とがピッタリと合致したエーゲ海の島で最初に訪れたミコノス島をご紹介しましょう。
ミコノス島は小豆島の約半分の大きさで、古代には2つの小さなポリス(都市国家)がありました。海に面して町は造られていますが、海側から一歩町の中の内陸部に入ると迷路のようになっており、狭い路地で入り組んでいます。これは海からの強い風を遮る為だとか、攻めてきた外敵を迷わせる為だとか。雑誌やポスターなどでお馴染みの真っ白な家々はエーゲ海の強い日差しを反射して暑さを和らげる為だそうです。扉や窓枠は挿し色としてエーゲ海と同じ青色を使っており、青と白がお互いに色を引き立て、とても鮮やかなカラーとなっています。
私たちは(迷わないように?)海沿いの道を歩き、島の西側にある5つの風車のある場所まで歩きました。ゆっくり写真を撮りながら歩いても30分もかかりません。風車に到着するとちょうど西の水平線に沈むオレンジ色の夕日を眺めることが出来ました。
一日の終わりを実感し、メディアを通して見ていた景色、自身のイメージと同じ光景がそこにはありました。(篠原 由宇馬)
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