2009年11月10日 (火)

スペインで出会った様々なタイル

この度「華麗なるスペイン紀行10日間」より帰国しました。
日本ではそろそろ秋の風が吹き始めた10月中旬の旅。スペインで私達を迎えてくれたのは夏のような日差しでした。
スペインの南部、アンダルシア地方は「スペインのフライパン」と呼ばれるほど気温が高くなる地域です。前日、テレビの天気予報でチェックした気温は22℃だったのに、セビリヤのスペイン広場を訪れた当日の気温はなんと37℃!地元の人々の間が、夏は目玉焼きが焼けるという地元の人情報もうなずけます。

このスペイン広場は、青と白を基調とした美しいタイル・アズレージョが見られる事で観光客に人気。アズレーショはイスラム教徒と共に入ってきた文化です。西暦711年、アラブ人達がジブラルタル海峡を渡ってスペインに侵入し、イベリア半島の殆どを征服。その後1942年まで約800年もイスラム支配が続くのですが、その間にイスラムの幾何学模様やアラベスク模様と、スペイン独特の鮮やかな色彩を使ったデザインが混じり合い、絶妙なタイル文化が生まれます。Alhambra

この独特の文化はキリスト教国となってからもずっと今に至るまで人々に愛されているのです。アンダルシア地方は特にイスラム文化の影響が強く残っていて、その代表ともいえるグラナダのアルハンブラ宮殿では、パティオなどで様々な美しいタイルが使われています。イスラム教徒は、お祈りの時間になるとモスクに入り、床に自前の絨毯をひいてその上で神に祈ります。夏は特に暑くなるアンダルシア地方。ジリジリと暑い太陽から逃れるように人々は涼しいモスクに入り、ひんやりと気持ちいい床に寝そべり、また冷たいタイルの壁によりかかり、休むそうです。そんな時に、自然に美しい模様が人々の視界に入るように、壁のタイルや天井の鍾乳飾りがつくられているといいます。私も真似して静かなモスクの中でゆっくり天井を見上げたら、子供の頃、夏の暑い日に冷たい廊下に寝転がって天井を眺めていた事を思い出しました。

スペインでは観光地以外でもいたる所で美しいタイルを見ることができます。 Carmona
丘の上に白壁の家々が並ぶアンダルシアの町。一見、どこの家も同じように感じますが、町をゆっくり歩いていると、それぞれの家の工夫が見えてきます。白い壁の真ん中にある木の扉、どの家も昼間は扉を開きっぱなしにしているようです。覗いてみると華やかなタイルで装飾された玄関兼中庭パティオが目に飛び込んできました。2畳位の広さで、床と壁が色とりどりのタイルで敷き詰められており、腰位の高さから上は白い壁が続いています。どの玄関もみんな自分好みのタイルを並べたり植物を飾ったりして個性を出しているようです。 Ronda bosco house 昔は宮殿などで使われていたタイルも、今では人々の日常生活の中にごく当たり前に使われ生活の一部となっているのですね。 
 言葉や食事等と同様に、その国の歴史の中で変化しながらも伝統を伝えてゆくタイル。スペインのタイルを見ながら、今まで世界で目にした印象的なタイルと、それを見た場所や時を懐かしく思い出しました。(関根)

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