ゴールデン・オクトーバーのドイツへ
その中でも、黄葉を優雅に楽しめるポイントの一つであるライン川クルーズについてご紹介しましょう。
この日、私達はドイツ最古の大学が残る学生の町ハイデルベルクを後にし、日本の高速道路に当たるアウトバーン(日本のそれとの大きな違いは無料!そして基本的に速度無制限!)に乗り、北上します。目指すはラインガウ地方。ドイツワインの中でも白ワインの名産地です。近づくにつれ、ライン川が見えてきました。また渓谷の急な斜面で日差しをたっぷり浴びて育ったブドウ畑も広がりを見せます。直射日光とラインの水面に反射した光が上下から当たり、良質なブドウが育つそうです。今の時期ですと、ブドウの葉が鮮やかな黄色に染まり、これから始まるライン川クルーズの期待に胸が高鳴ります。
朝はまだ肌寒く、水温の方が高いのか、ライン川上には靄がかかっていました。出港後、靄の中からお城が次々に現れてくる光景には目を奪われます。
中世の頃にはライン川を利用した交易が発展しました。近隣の諸侯たちはそこを通る商人たちから通行税を徴収する為に、ライン流域に関所の役割を持つ城を次々に建てていきました。その為、船が進むに従い、両岸には次々と古城が現れ、私たちに休む暇を与えません。
ライン川は全長約1300kmにも及び、そのうちの約半分がドイツを流れています。昔から交通、文化、産業の発展に大きく寄与してきたこともあり、「父なる川」と呼ばれる由縁でもあります。 まもなく、船上での昼食の準備が始まりました。この時間になると、気温も上がり、靄も取れ、澄みきった渓谷が姿を見せてくれました。川岸にはすでに黄色に染まった木々の中に、いくつか紅葉や緑葉も見られます。紅・黄・緑の木々のコントラストとライン川沿いの古城が情緒を引き立てます。樹木が黄色に染まり、黄金色の街路樹や並木道に変わる季節が10月ということで、ドイツでは「ゴールデン・オクトーバー」と呼んでいます。そんな雰囲気を味わいつつ、船上でのドイツ料理に舌鼓。主食はジャガイモのマッシュポテト。そしてドイツと言ったらソーセージ!焼きソーセージや茹でソーセージ、白ソーセージ、また豚肉、羊肉、仔牛肉、鶏肉など中身の種類も様々。そしてビールの本場で飲むドイツビールを飲むも良し、ライン川流域の名産白ワインを飲むも良し。ドイツに浸りっぱなしの4時間クルーズです。
そんなこんなで、ドイツに浸りっぱなしで、黄金の季節を感じながら、優雅にライン川を下ることが出来ました。(添乗員:篠原由宇馬)
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