2009年11月13日 (金)

複雑な過去を乗り越え、アドリア海に輝くクロアチア

紅葉が美しい、秋真っ盛りのクロアチア・スロヴェニアの旅より帰国しました。Kotor_2 今回の旅ではイタリアのトリエステからまずスロヴェニアに入り、クロアチアの合間を縫ってボスニア・ヘルツェゴヴィナ、モンテネグロにも少し足を踏み入れ、旧ユーゴスラビア連邦を形成していた6つの国家のうちの4つを、アドリア海沿岸を中心に巡りました。高く澄んだ空と、紺碧の海、アドリア海の秋は想像以上の美しさでした。Plitvice_lakes_national_park
最近、日本ではクロアチア、スロヴェニアの人気が急上昇しており、国の名前を知らないという人も珍しいくらい、憧れの観光地としてメジャーになってきています。アドリア海に浮かぶ要塞都市ドブロヴニクの鮮やかなオレンジの屋根が作り出す眺め、エメラルドグリーンに輝く16の湖をいくつもの滝が繋ぐプリトヴィツェ国立公園など、世界に名だたる景勝地のイメージが強いクロアチア。日本のガイドブックに載る美しい写真や楽しげなお土産の案内を見ていると、この国がほんの10年ちょっと前まで激しい紛争の最中にあったということを忘れてしまいます。実際に訪れてみても、名だたる観光地は綺麗に整えられ、かなり意識して見ないと内戦の跡を感じさせないくらいに復興していました。

今回のツアーでは紅や黄の葉に彩られた美しい自然の風景や歴史薫る町並みとの出会い、おいしい料理など、忘れえぬ体験が多くありました。その中で一番心に残ったのは、民族、宗教、諸外国からの侵略の歴史などが複雑に絡み合い、非常に難解に思えるユーゴスラビア紛争について、ツアーに同行してくれたクロアチア人のガイドさんが大変わかりやすく説明してくれたことです。それぞれの国が持つ過去、戦争の歴史、それを乗り越えての新しい関係の構築、実はまだ解決していない問題の数々・・・。そういった話に耳を傾けながら旅をすると、今目の前にある美しく和やかな風景が一層貴重なものとして迫ってくる感じがしました。Dobrovnik よく考えてみれば、ガイドさんも、ドライバーさんも紛争の時代の体験者です。私たちを陽気にエスコートしてくれるその姿には、かつての辛い体験を微塵も感じさせない明るさと強さがありました。その悲劇の歴史をなかったかのごとく目を逸らし、封印するのではなく、訪れる旅行者にわかりやすくしっかりと説明する姿勢は、その悲しみと過ちを正面から受け止め、二度と繰り返さないようにという強い覚悟の表れのようにも思えました。
一度は危機遺産リストに登録されていたプリトヴィツェ湖群国立公園、ドブロヴニク旧市街も今は見事に復興し、内戦前以上の美しさで訪れる人を魅了しています。また、内戦の間、観光客が訪れなかったアドリア海クロアチア沿岸は、現在、地中海一の透明度を誇るそうです。各地で出会う宝石のように美しい風景に、過去を乗り越えて逞しく輝くクロアチアのしなやかな強さを感じる旅でした。(宮澤)

クロアチア・スロヴェニアのツアーはこちらから

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