2010年1月 5日 (火)

純粋無垢なタスマニア島の原生林

ゴードンリバークルーズ 先日、「タスマニア大周遊」の添乗から帰国しました。
タスマニア島の宣伝文句には、しばしば「世界一ピュアな空気」とか「手付かずの大自然」といったキャッチフレーズが使われています。今回の旅では、そんな宣伝文句を更に実感、体感する旅となりました。ツアー中では最も印象的だったのは、人が滅多に足を踏み入れることのない、タスマニアの西海岸。手付かずの原生林を体感できるゴードンリバークルーズに乗船してきました。

地図でタスマニア島を眺めてみると、海の何千キロも何万キロにも渡って海の彼方には陸地が全くありません。はるばる南氷洋を吹き抜けて来た偏西風には大気汚染がなく、西海岸の町にはいつも澄み切った風が吹いています。その澄んだ空気は意識して吸い込まずとも、自然と肺の中に入ってくるようで、大変すがすがしい気分になります。
西海岸の小さな港町、ストローンからゴードンリバークルーズは出発します。鬱蒼とした原生林に流れるゴードン川を遡ってゆくにつれ、川岸に生息する植物を守る為に船は減速し始めます。生態系を守るための徹底した配慮からは、自然を守ってゆくんだという、堅い心意気のようなものを感じました。波が消えると川面が鏡のように穏やかになり、クルーズ船は滑るように進んでいきます。人工的な建物や人の気配が全く無なり、辺りは不思議な静けさに包まれています。原生林ウォーキング 実際に下船して、原生林の中の木道を歩いてみると、朽ち果て、苔むした倒木はお互いに絡み合って地面を覆い尽くしています。恐らくこの木道が無ければ、とても原生林の中を歩くことはできないでしょう。降水量が多いため、鮮やかな緑の苔はありとあらゆる場所に付着していて、まるで水の中にいるかのようにみずみずしい感じがします。生命を全うした倒木には、苔を土台にして若木がしっかりと根を下ろし、まっすぐ空に向って伸びています。このような生命の営みが何千年、何万年という遥か昔から、人知れず、静かに繰り返されてきたことを想うと、改めて大自然の力強さ、そしてスケールの大きさを実感します。タンニンを含んだ茶色い川の水
この辺りの川幅は40Mほどあってかなり広いのですが、何と川の水は飲めるのです!茶色に変色しているのは、植物から染み出たタンニンという成分のため。船のスタッフが汲んでくれた川の水を飲んでみると無味無臭で味は全くの純水。後日お腹を壊すこともありませんでした。川の水が飲めるのは、上流の限られた小川だけ、という思い込みがあっただけに、この原生林の汚染が限りなくゼロに近いことを実感しました。常識を覆すほどの無垢な原生林の生命の営み。西部タスマニアは私にとって驚きの旅となりました。

(上田)

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