冬のチェコ・オーストリア
昨日に引き続き、「ウィーンフィル・ジルヴェスターコンサートとチェコ珠玉の街」のツアーレポートをお届けします。昨日は大晦日に行われたウィーンフィルのジルヴェスターコンサートについてお伝えしましたが、本日は冬のチェコとウィーンについてです。 年末年始の時期のヨーロッパと聞けば、寒そう・・・と怯んでしまうのが正直な気持ちかと思います。特に今年は、私たちが出発する少し前にはヨーロッパに寒波到来というニュースが流れ、現地はどれだけ寒いんだろう?と不安に思っておりました。ところが実際に行ってみると、あれっ、寒さはこんなもの!?がまず最初の感想。もちろん東京辺りよりは寒いですが、現地は通常の冬の寒さに戻っていたようでした。
ツアー最初の観光はチェコの首都 プラハ。街中を半日くらい歩いて観光したのですが、ツアーに参加された方も「そんなに寒くないよねぇ」と。雪の多い地方からご参加の方か らは「うちの方とそんなに変わらない」なんていう声も。覚悟して着込んでいるおかげかもしれませんが、そんなに恐れるほど寒くはなく、逆にきれいな透明感のある空気を吸いながらの観光は気持ちの良いものでした。そして、だんだん暗くなってくるとプラハの旧市街にはオレンジ色のイルミネーションが灯り始めます。クリスマスは過ぎたとはいえ、旧市街の中心の広場にはまだツリーが飾られ、マーケットも出ていて、赤ワインと香辛料などを温めて作るホットワインからは湯気が立ち、ホットドッグなどの美味しそうな匂いが漂ってきます。ツリーや赤い屋根のマーケット、周りの建物がライトアップされてなんともやさしい光で包まれているのを見たら、寒さも忘れてしまいそうでした。
プラハの次は、チェコで一番美しい街と称えられるチェスキー・クルムロフへ。中世にタイムスリップしたかのような旧市街の広場にもクリスマスツリーが飾られていました。そして印象的だったのは、この町の観光名所であるチェスキー・クルムロフ城です。夜、ヴルタヴァ(モルダウ)川の向こうに浮かび上がるライトアップされたお城がいつもより美しく感じられたのは、きりっとした寒さの
中で見たからかもしれません。
最後に訪れたオーストリアのウィーンでは寒さなど関係ないというほど、この街で年越しを祝おうとする人々で賑わっていました。繁華街であるケルントナー通りは、クリスマスのイルミネーションで飾られ、グリューワイン(ホットワイン)などを売る屋台もたくさん。ほかほかの焼き栗を買い食いしたり、あつあつのグリューワインを歩きながら飲んで、入れ物のマグカップをお土産に持って帰ったりするのもまた楽しいものです。ウィーンの市庁舎前の広場にもたくさんの露店が出ていて、大晦日にはオペラ座で催されるオペラが大スクリーンに映し出されたり、元旦には音楽が演奏されたりし、温かい食べ物や飲み物の湯気も立ちこめ、寒さも吹き飛ばす賑やかさでした。
ヨーロッパの冬はなんとなく寒くて暗いイメージを持ってしまいがちですが、しっかり着込んで街中を歩けば、クリスマスや新年を祝う雰囲気は楽しいし、暖かい色の光に包まれた街には心が癒されるようでした。(武石)
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