熱帯雨林に潜むアルトゥン・ハ遺跡(ベリーズ)
先日、「古代マヤ文明を徹底的に極める旅 15日間」より帰国致しました。こちらのコースは、メキシコ、ベリーズ、グアテマラ、ホンジュラスと4カ国にあるマヤ文明の主要な遺跡群を15日掛けじっくりと訪れて行きます。更には、遺跡だけに留まらず、メキシコ、グアテマラの主要都市等も訪れ遺跡と都市観光がバランス良く組み込まれ中米を初めて訪方する方には最適と言えるコースです。 今回は、ツアータイトル通りマヤ遺跡を徹底的に巡りますが、マヤ遺跡と言うと、メキシコのテオティワカンやチチェンイッツア、グアテマラのティカルといった遺跡群は以前から情報も多いでしょうし、イメージもすぐにつく方も多いとは思います。今回巡るベリーズは単独で周るツアーもないですし、長い周遊コースでないと入っていないということもあり、なかなか訪れづらい観光地ではありますが、これから注目株であると思いますので、今回はベリーズにあるアルトゥンハ遺跡についてご案内致します。
ベリーズにはメキシコのチェトゥマルから陸路で入ります。ベリーズへ入った途端、メキシコとは景色が一変します。舗装されていないガタガタ道に椰子の木、ピンクや水色等の色鮮やかな家々や建物が建ち並び、通りを行き交う黒人の人々の多さ。。ゆったりした時間の流れ。。全てがメキシコとは異なり、カリブ諸国のムードに近いものを肌で感じます。
ここベリーズは、英国の統治を経て独立した為、中米で唯一公用語を英語としており、人口約29万人のうち約1割の人々が黒人です。面積は、約2・3万k㎡あり、四国の約1・2倍あり、中米ではエルサルバトルに次いで小さな国なのです。
ですので、今回巡る4カ国の中でもまだまだ観光業も整っておらず、これからというところでしょう。 暫くガタガタ道が続き、国境より約1時間程行くとアルトゥンハ遺跡に到着です。 アルトゥンハはBC300~AD1000年頃まであった都市で、特に栄えたのはAD
250~900年頃で、当時の人口は約1万人強。1世紀後半には祭事場として栄え、その後カリブの沿岸と内陸を結ぶ交易の中心として栄えました。1963年に発見、64~70年にかけ発掘され、7つの墓が発見されました。ベリーズでこの遺跡を有名にしたのは、7番目の墓から4・4kgもの太陽神の翡翠の頭部像が発見されたことによります。
遺跡内に全部で7つの墓がありますが、はA地区、B地区に分類されA地区には5つのピラミッドがあります。入り口付近からでもある程度全体が見渡せはしますが、やはり、翡翠の発掘されたメインであるピラミッドの頂上から遺跡全体を眺めない手はありません。登れるピラミッドがあるのならば、頂上から眺めましょう!ということで、暑さ30度を越える中、全員で4~50段の階段を登り頂上へ到着すると、中央には巨大な石の円形台がありました。これは、太陽神に生贄を捧げた時に使用した祭壇であると言われていますが、何と生贄か!?全長4~50cm程のワニがいて、私達も驚きましたが、結局は写真を撮ると1$というような観光向けだったようで、少々がっかりしましたが、頂上からの遺跡群は勿論のこと、周囲の密林の眺めも素晴らしいものでしたので、ワニのことはすっかり忘れてしまう程でした。爽やかな風も手伝い、心地良い空間に暫く身を置いた後、私達はアルトゥンハ遺跡を後にしました。
ベリーズはまだまだメキシコ、グアテマラ等に比べ観光施設も整っていない為、観光時に不便を感じることもあるかもしれませんが、未開拓な部分が多いからこそ味わえるもの、体感できるものがあります。今回巡る国々の中では、カリブ諸国に近い独特な雰囲を持ち、ゆっくり流れる時間等を体感しにベリーズまで足を延ばしてみてはいかがでしょう!? (井手)
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